内容説明
「異民族に対して敬意と軽蔑の気持ちを抱くことは、人類共通の問題です」。どの民族にも便利な技術として受容される“文明”に対し、個別に異なり、不合理かつ強烈に排他主義になる“文化”の複雑さと危険性を見つめる最終巻。岡本太郎と稲作文明を、梅棹忠夫とソ連崩壊後の世界を、佐原真と日本人のルーツを等、計7人と対話。
目次
稲作文化と言葉(松原正毅)
稲作文明を探る(岡本太郎)
民族と国家、そして文明(梅棹忠夫)
ロシア望見(中村喜和)
日本人の源流を訪ねて(佐原真)
二十世紀末の闇と光(井筒俊彦)
異国と鎖国(ロナルド・トビ)
著者等紹介
司馬遼太郎[シバリョウタロウ]
大正12(1923)年、大阪市に生れる。大阪外国語学校蒙古語科卒業。昭和35年、「梟の城」で第42回直木賞受賞。41年、「竜馬がゆく」「国盗り物語」で菊池寛賞受賞。47年、「世に棲む日日」を中心にした作家活動で吉川英治文学賞受賞。51年、日本芸術院恩賜賞受賞。56年、日本芸術院会員。57年、「ひとびとの跫音」で読売文学賞受賞。58年、「歴史小説の革新」についての功績で朝日賞受賞。59年、「街道をゆく“南蛮のみち1”」で日本文学大賞受賞。62年、「ロシアについて」で読売文学賞受賞。63年、「韃靼疾風録」で大佛次郎賞受賞。平成3年、文化功労者。平成5年、文化勲章受章。平成8(1996)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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