内容説明
すわ細菌兵器拡散か!?事件は極秘扱いとなり、CIA、FBIも現地に急行する。一方、秘密裡に地元警察署長に協力し、科学者夫婦殺人事件の捜査にあたるNY市警コーリー刑事は被害者夫婦の奇妙な足跡に気づく。エボラ、コレラ、炭疽の恐怖に脅えつつコーリーはこの島に巣喰うもっと恐ろしい何かに突きあたる。
著者等紹介
デミル,ネルソン[デミル,ネルソン][DeMille,Nelson]
1943年、ニューヨーク市クイーンズ生れ。ホフストラ大学在学中、歩兵中尉としてヴェトナム戦争に従軍、帰国後いくつかの警察小説を書いたのち、「誓約」で力量を認められ、ベストセラー作家となる
上田公子[ウエダキミコ]
昭和5(1930)年、神戸市生れ。熊本県立女専英文科卒業
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネコベス
35
ニューヨーク州沖合の島プラムアイランドには大規模な疫病研究所があった。研究所勤務の科学者夫妻が殺害され、夫妻と友人で島で静養中だったニューヨーク市警の刑事コーリーは事件の捜査に参加する。アクの強い刑事ジョン・コーリーシリーズ一作目。全体に冗長でテンポが悪く、コーリーの連発する減らず口もあまり笑えなかった。ラストのナイフによる対決も残酷過ぎて正義を求める刑事の行動としてはそぐわないように思える。2021/05/30
翔亀
33
【コロナ19-2】(上巻の感想から続く)これは、アメリカン・ハードボイルドの系譜を継ぐタフな作品だった。国家の陰謀とかパンデミックではなく、怪我で休養中の警官がプライベートの立場で友人や恋人の正義を守るため、死を賭けて犯人を追い詰めるノンストップ・アクションものだったのだ。エボラも生物兵器も結局関係なく、どんでん返しもないストレートなハードボイルド。風光明媚で洒落ているがメイワラワー号以来の家系が続いている歴史ある村ノースフォークの土地と人々の活写に、海賊キャプテン・キッドの財宝のロマンを↓2020/06/07
わたなべよしお
24
あーぁ、面白かった。なんたってジョン・コーリーだよなぁ。ストーリー展開は優れたクライムノベルに比べると、ひねりはないし、意外性もないけど、むしろアクションエンタメも要素も強く、というか、愛すべき捻くれ者、コーリーのキャラクターだけで十分です。2023/03/05
タツ フカガワ
19
上巻でやめなくてよかった。下巻は右肩上がりの面白さで、嵐の海で繰り広げられるパワーボートとクルーザーの活劇には興奮しました。コーリー刑事のキャラクターが本書の肝のようで、『ポリス・アカデミー』卒業後にニューヨーク市警に勤務する40代のスティーヴ・グッテンバーグ、というのがわたしのコーリー像。シリーズ化されているようで、次作も読んでみようと思っています。2020/08/27
でかぱんちょ
12
後半早々に犯人が判明して、物語は一転して宝探しを巡るアクション&バトルへ。ミステリー色は薄いけど、やはり予想通り一昔前のハリウッドアクション映画のようなストーリー(主演:ブルース・ウィルスorニコラス・ケイジ)で楽しめました。読了までにかなり時間がかかったけど、夏休みに読むにはちょうどよかったかな。2018/08/25