内容説明
『患者よ、がんと闘うな』から十余年。「がんとともに臓器を取り除く手術は危険」「抗がん剤の副作用と毒性の怖さを知るべし」「免疫療法は根拠が薄い」という持論をもとに、最新のがん治療の実態を、頭部・内臓・子宮・前立腺・乳房その他の部位ごとに詳細に解説。現実を見つめる勇気と冷静になるための精神力の大切さを説く。
目次
第1章 二人の天皇とインフォームド・コンセント
第2章 がんの成長速度
第3章 がんの性質
第4章 手術
第5章 抗がん剤治療
第6章 放射線治療
第7章 種々の治療法
第8章 がんにかかったら
第9章 治療法の選択
第10章 がんとの共生
著者等紹介
近藤誠[コンドウマコト]
1948年生まれ。73年慶應義塾大学医学部卒業、同年同大学医学部放射線科入局。79~80年米国へ留学。83年より同大学医学部放射線科講師。がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニアとして知られる。患者本位の治療を実現するために、医療の情報公開を積極的にすすめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroshi
1
がん発見→手術で摘出→抗がん剤治療→がん緩和ケア療法ががんの治療法だと思っていたが、そうではないことがわかった。また欧米の一般的治療法と日本の治療法が異なることもわかった。日本のがん科医はやたら手術好きのようだ。 また、ちまたに溢れる免疫療法の嘘がわかった。がんはその人の細胞であり、ただ遺伝子の増殖部分にエラーがあるだけ。自分自身である以上免疫の対象にならないのだ。2013/09/10
YayoiM
0
非常に有益な本である。近藤先生の本は全部そうなのだが…。 父親が多発性脊髄腫と診断されちょうど出版されていたので読んで、江東区にある墨東病院でしきりに勧められたが、抗がん剤治療をきっぱり断った。 「60歳以上になってからは抗がん剤は効かない。」と日野原先生も書いているが、多発性脊髄腫は不治の病であり、従って苦しまないようになるべくQOLを下げないように暮らすのがベストと判断したからだ。 お陰さまで父はまだ元気で、しかも腫瘍マーカーもぐんと平常値に下がって(おいおい)、ガン死より先に心臓病で死にそう