出版社内容情報
「おねがいわたしをさがして」。1通の応募用紙には、そう記されていた。思春期の少女たちの揺れ動く心と母親との関係を描く問題作。
内容説明
「おねがいわたしをさがして」。郷里・福岡で少女の写真展を開くためにモデルを募集した著者は、一枚の応募用紙に目をとめた。自分の存在を肯定できずに、揺らぐ十代の少女たち。その母親たちとのいびつな愛と憎しみ、そして救い…。写真家ならではの視点から描出した「渋谷」に象徴される現代の母娘、戦慄の縮図。
目次
0 おねがいわたしをさがして
1 母親に罵声のひとつも浴びせて君の名は
2 仮面の朝と復讐の夜
3 君の眼の中の色彩
著者等紹介
藤原新也[フジワラシンヤ]
1944年、福岡県生まれ。東京芸術大学油画科中退。第3回木村伊兵衛写真賞、第23回毎日芸術賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう
7
程度は違えど過去の自分を見つめているような感覚になりました。渋谷という街でただなんとなく過ごした日々あります。あの頃の楽しいような寂しいような切ないような気持ちを思い出しました。いい本でした。2010/02/23
あやえり
5
映像化を先に観てから。 ノンフィクションなのにフィクションかと思う読後感。 ブラックホールに引き込まれるように吸い込まれてゆく今後何度も読み返すであろう一冊。2014/04/10
かとうさん
5
かれこれ4回は読み返している。これからも、読み返すだろうエッセイ本。
ringo
5
「人の数だけ物語がある」ってよくいうけど、この本はそんな感じで、とても印象的でした。人と関わろうとする藤原さんの感覚が、自分にはないというか、、一歩を踏み出すのを躊躇ってしまうのだけど、一歩を踏み出してみようかなって思えました。2012/05/02
miki
5
ノンフィクションなのに、ドラマが起きるのはなぜだろうと 他の作品でも思っていた。 藤原さんの「行動力」のすごさはもちろんだが、 人のドラマに反応する磁力みたいなものがあるのかな? 2012/03/27