文春文庫
禿鷹の夜

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  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167520069
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

信じるものは拳とカネ。史上最悪の刑事・禿富鷹秋―通称ハゲタカは神宮署の放し飼い。ヤクザにたかる。弱きはくじく。しかし、恋人を奪った南米マフィアだけは許せない。痛快無比!血も涙もひとかけらの正義もない非情の刑事を描いて、読書界を震撼させた問題作。本邦初の警察暗黒小説の登場。

著者等紹介

逢坂剛[オウサカゴウ]
1943年、東京生まれ。中央大学法学部卒業後、広告代理店に入社。80年、『暗殺者グラナダに死す』で第19回オール読物推理小説新人賞受賞。87年、『カディスの赤い星』で第96回直木賞、第40回日本推理作家協会賞受賞。97年より執筆に専念
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

187
初読みの作家さんでしたが、とにかく主人公がワルいヤツです。刑事なのに下手な暴力団のほうが、まだカワイイぐらいとんでもないキャラです。「ノワール」と「ハードボイルド」を足して2でわらないような内容です。しっかりとしたミステリーですし、キャラも非常に個性的なので、読み始めて間もなく「ハゲタカワールド」に引き込まれること間違いないと思われます。北野武さんの映画『アウトレイジ』を彷彿させるようなオトコくさい世界観も大好きです。主人公が強烈すぎて、感情移入は難しい(ありえない?)と思いますが、なぜか憎めないです。2009/02/12

おしゃべりメガネ

108
改めて本作が既に20年以上も前に書かれたとは思えないキレ味鋭い作品でした。10年以上ぶりの再読でしたが、やはり面白い作品は興奮を失わせず、いつまでも輝きは色あせないですね。主人公の悪徳警官通称「ハゲタカ」はとにかく読む側が笑ってしまうほど、悪事に徹しています。関わる暴力団組織や暗殺者が可愛く?思えてしまうほど、主人公のキャラがインパクトありすぎです。暴力団側のコンビ「水間」と「野田」がちょっと可哀想に思えてしまうくらい、「ハゲタカ」のやりくちが徹底してある意味痛快でした。シリーズ、再読しようと思います。2022/07/14

山田太郎

58
えらく読みやすい。最後のどんでん返しというかひねりが効いてるのも好きです。続きも読みたくなったけど、この作者自体もう少し読んでみようかと思った。2014/08/21

うわじまお

55
一人の刑事がなんでここまでできるのか? やくざってこんんなにいい人たちなのか? いろいろ?を浮かべながら読了。この後を読むべきか読まざるべきか・・・検討中です^^;2019/02/12

keiトモニ

46
西上心太氏解説“禿富という男の正体をさっぱり掴めず、読者は禿富に鼻面を引き回されてしまうのだ”との通り、たぶん私もそうされたんだろうよ。2作目ではマフィア・スダメリカナ側と悪徳警官だとよ。禿富警部補以上の悪徳警官がいるのか。3作目が、スダメリカナに加えてライバル組織暴力団との三つ巴だと。解説はまだまだお楽しみは続いていくというが、これじゃ日本警察もお終いかと妙な心配。禿富の視点に立たないことで彼の内面描写を排除と解説するが、私ゃそれなりに楽しんだ。南米マフィアの進出に新宿・渋谷の反社もうかうかしとれんぞ。2022/06/11

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