文春文庫
検証・昭和史の焦点

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  • サイズ 文庫判/ページ数 268p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167494063
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0195

内容説明

「昭和」とは一体どのような時代だったのか。キーワードは「アメリカの影」と「昭和天皇」にあると、平成を代表する歴史家・保阪正康は提起する。金融恐慌から敗戦まで、核心となる18年間を21の焦点に絞り、その時々の事象を、わかりやすく解き明かしていく。昭和が「歴史」になりつつある今だからこそ見えてくるものとは。

目次

昭和史を貫くアメリカの影
昭和の起点、金融恐慌はこうして起こった
帝人事件は「検索ファッショ」を促したか
決起はなぜ二月二十六日だったのか
二・二六事件、天皇激怒の理由
南京事件の引きがねとなった陸軍の戦場心理
トラウトマン工作、内幕のドラマ
三国同盟の真の演出者とは
日米開戦と石油備蓄をめぐる謎
真珠湾奇襲を知っていた日本人は誰か
真珠湾ロバーツ報告書をめぐる謎
玉砕を兵に強いた根拠とは
戦艦大和の沈没と戦争の原価計算
阿南惟幾はなぜ吉田茂を釈放したのか
天皇に「聖断」を決意させた情報源
ポツダム宣言受諾をめぐる二つの訳文
大本営参謀は在満邦人をソ連に売ったのか
彼らは何のために戦ったのか
軍人恩給のからくり
軍人・兵士たちの手記・回想録をどう読むか
昭和天皇、戦後史構築への視座

著者等紹介

保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒。編集者時代の72年『死なう団事件』で作家デビューして以降、個人誌「昭和史講座」を主宰して数多くの歴史の証人を取材、昭和史研究の第一人者として2004年、第52回菊池寛賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinupon

81
昭和史を今までとは違う視点から捉えていて、大変興味深かった。戦艦大和の部分などは興味深い内容だった。一つの話もほどよい長さであっという間に読破。2017/08/10

zero1

21
昭和初期から敗戦まで21のテーマで描かれている。天皇が激怒した二・二六事件は何故、あの時期だったか?南京事件での兵士はどんな心理状態にあった?。敗戦を受け入れた天皇の「聖断」と情報源は何か?天皇がラジオを聴いて情報を得ていたという話は意外。インドネシア独立のために戦った日本人義勇兵については多くの人に知ってもらいたい。劇団四季のミュージカル「南十字星」を思い出した。昭和を検証する本は多いが、保阪は約四千人から話を訊いているため説得力がある。本書も読メの登録数が30件と驚くほど少ない。とても残念。2019/01/30

Syo

18
太平洋戦争を止めることは できたか? それはいつ? どのように? と考えた。 すると…。 今までも割りと知ってる方だと 思っていたのに 知らなかったことが続々と。 二・二六事件、 天皇激怒の理由は? とか。 他のも調べてみると…。 もしかして勝ててた?2018/05/30

CTC

3
本書は[大本営参謀は在満邦人をソ連に売ったのか]と云う項を設けて、ロシア公文書館で1993年に発見された所謂〈朝枝文書〉の内容を検討している。先に読んだ三根生〈朝枝本〉は92年初版。「在留邦人及武装解除後ノ軍人ハソ連庇護下ニ満鮮ニ土着セシメテ…」。全抑協はこれを追認正式下達した〈梅津文書〉(未公表)と合わせ「ソ連側に抑留の根拠を与えた」と考えた。至当といえるだろう。一方、保阪さんはこの文書の意味を、大本営はソ連と結託して対米英戦争を完遂することを、8月9日以降も考えていたことを示す、としている。2014/08/29

ぼび

2
5/52018/06/10

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