出版社内容情報
不屈の男ビック・ジョンはガンとの闘いに敗れた。彼ばかりではない。Ｇ・クーパー、Ｈ・フォンダ等多くの米国人俳優がガンに散った。一体彼らに何が起きたのか？
内容説明
不屈の男ビッグ・ジョンはガンとの凄絶な戦いに敗れた。彼だけではない。ゲイリー・クーパーもロバート・テイラーもスティーブ・マックイーンもヘンリー・フォンダも、そしてユル・ブリンナーもみんなガンに散った。ハリウッドの俳優たちに、なぜガン死がかくも多発するのか？精緻な論証と推理で解明する衝撃の事実！
目次
『征服者』と『征服されざる人々』
蒼ざめた狼
私は死にたくない
ペドロは知っていた
セント・ジョージのダーティー・ハリー
アメリカ！アメリカ！アメリカ！―ソヴィエト！ソヴィエト！ソヴィエト！
王家の谷
ジョン・ウェインはなぜ死んだか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
31
82年初出。映画関連の書物、記録と原子力エネルギー委員会の内部資料から纏めたもので、アメリカにこの関連書物はないそうだ。著者が翻訳し売り込んだが、米国出版会は拒絶したという。何の根拠もなくこれを調べ作り上げたのなら、かなり目の付け所がいい。映画俳優の飛び抜けた癌罹患者数。西部劇のロケ地は距離はあるがネバダ核実験場のある盆地の片隅。51年から58年まで合計97回に渡る大気中の核実験。ユタ州で小児ガン患者の増加。ロケ地近隣の町の葬儀屋によると、癌の死亡者数の急増。映画「征服者」ロケ班220人中91人が癌。→2019/05/13
ウメ
4
大好きなマックイーンの名を見かけて読み進めたのだが。核実験が行われたネバダ州での放射能拡散の範囲と、日本列島の地図との重ね合わせが恐ろしすぎる。原発問題から目を背けることなく、事実を知っていかねばならない。2013/03/06
ハナちゃんと一緒２
3
３.１１以来有名になった著者の旧作．以前「赤い楯」など硬派の論説を読みましたが、この本は原発の告発シリーズのはるか前に書かれた放射能災害の告発本でした．原水爆実験場のすぐ近くが皮肉にも西部劇ロケの最適地！そのためハリウッドスターたちがみんな続々と癌死する．今となって読むと私たちにとって本当に恐怖の内容です．古い著作なので、科学的に検証したデータが無く状況証拠のみでやや弱く感じますが、この時期に誰も気づいていなかった事なので、その意味で頭が下がります．この人の原点というべき著作なのではないでしょうか．2013/10/21
がんぞ
3
『東京に原発を！』で話題となった広瀬隆が文名を確立した一書。アメリカ映画への愛に満ちている。それだけに「ツタンカーメンの呪い」であるかのようにハリウッドスターに癌死の多いのは動かせない事実。結尾に核実験の行われたネヴァダ砂漠とハリウッドがどれほどの距離か、日本列島の原発所在表示付き地図と同縮尺で対比されている。安全地帯は東半分には無い。思えば原爆が爆発しないでプルトニウムが撒き散らされただけだったら長崎には数万年脊椎生物が生存できなくなっただろう。から爆発成功は不幸中の幸いと言えるかもしれない。2011/05/15
A F
2
買っててなかなか読み切れなかったですがやっと読了 この時代にこの内容はすごいと思います 色々考えさせられる2016/07/05
