出版社内容情報
子宮摘出手術を受けた冬子が同性愛体験などを経て女としての歓びを取り戻していく。性の悦楽と女性再生の葛藤を描いた異色の大作。
内容説明
貴志との曖昧な関係が続く一方で店の顧客である中山夫人との同性愛を体験し、激しく一途な愛を寄せてくる貴志の部下・船津をも翻弄する冬子。子宮を失った自分は女ではないのか、性に失望しつつも、再び目覚める予感をたぐりよせる。女性の心と身体のゆらぎを追求した異色の長篇、いよいよクライマックスへ。
著者等紹介
渡辺淳一[ワタナベジュンイチ]
昭和8(1933)年、北海道生まれ。札幌医科大学医学部卒業。元同大学整形外科学教室講師。医学博士。45年7月「光と影」で第63回直木賞を受賞。55年「遠き落日」「長崎ロシア遊女館」で第14回吉川英治文学賞を受賞。平成15年、紫綬褒章受章、第51回菊池寛賞受賞。札幌に渡辺淳一文学館がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
元吉
1
★★★★☆1998/02/15
しんこい
1
下巻はどう盛り上がるかと思ったが、妙にハッピーな方向に。恋愛や性、複数の男の間でまどう女性、何となく川端康成の描く世界という感じですが、どうも濃さが違います。2013/05/23
kanatako
0
当時の28歳っていまのどれくらいの年齢に相当するのかな??と思いつつ。医療過誤の話はフェードアウト。自由気ままなパートナーは変わらず、主人公は冷静に続けていきます。夫人だけが不思議な存在でした。あんな感じのは当時流行っていたのかな。2014/05/24
Ni Miki
0
医療問題に発展していくのかと思いきや、男女の性のお話でしたね。ドラマ化するとすれば、どの俳優さんがイメージに合うかなぁと想像しながら読むのが楽しかった。2013/03/12