文春文庫<br> 渚と澪と舵―わが愛の航海記

文春文庫
渚と澪と舵―わが愛の航海記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 369p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167134082
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

三人の幼い子供を抱え、異国の空の下、定職もない。楽天家でたくましい母が、かれん、ノエル、ローリーに宛てて書いた我が青春記

内容説明

雑誌記者をしながら、会社に内緒で生んだ渚(かれん)、ヨーロッパからの帰路、クリスマスに船上で産声をあげた澪(ノエル)、ヴェトナム従軍記者時代に妊った舵(ローリー)。三人の幼子を一人で背負いながらも、前向きに逞しく生きる母が、小さな相棒達に贈る“我が愛と冒険の記録”。著者の自伝的処女作品。

目次

第1章 渚と澪と舵に ふうてんママの手紙―1969年夏
第2章 ソ連・ヨーロッパ・アジア出産旅行記―1965年10月~12月
第3章 グッド・ウィーリー航海記―1967年3月~4月
第4章 ヴェトナム戦線従軍記―1967年5月~6月
第5章 蒼い墓 カリブ海―1968年夏
第6章 霧の海に笛を吹く カリフォルニア―1968~70年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆいまある

80
70年代に流行った。私の母もかぶれていた。1人で子供を外国で育てた人、って。読んでみたら妻のいる男にどっぷりハマり、こっそり産んではあちこちに預けっ放しにし、赤ん坊置いて自分は一人海外で恋愛三昧。財閥に繋がる令嬢で貴族趣味で、貧乏人を差別して、保守的で、こいつ大嫌い!と、前半は怒りながら読んでいた。特に次女を無理やり船上で産むあたり、安産だったから良かったものの下手したら母子共に死ぬので、医者が怒るのも無理無い悪行である。最後まで読むと、後悔が現実逃避になったのだと分かるが、子供達が丈夫で何よりだった。2023/09/13

夜長月🌙@5/19文学フリマQ38

69
桐島洋子さんのアメリカ武者修行です。サブタイトルに渚と澪と舵とあるのですがこれを翻訳するとカレン、ノエル、ローランドです。話は3人の子のシングルマザーとなり渡米するところから始まります。当時、洋子さんは35歳で時期は昭和40年代でした。3人の子連れのシングルマザーは非難の目で見られとても生きにくい日本でした。そこでアメリカに渡るのですが、自力で毎月の養育費を稼ぎながらとんでも旅を続けます。そこから振り返って3人の子どもをどうやって未婚の母とバレないように出産したかの話が始まります。2023/07/28

夜長月🌙@5/19文学フリマQ38

63
女性の逞しさを感じるノンフィクションエッセイ。おすすめです。タイトルを翻訳すると「桐島かれんとノエルとローランド」となります。かといって桐島洋子の子育て記ではなく彼女の大胆な生き様を著した作品です。子どもたちを深く愛しているのは間違いないのですが自分の人生を全力で生きていることに感銘を受けました。子連れ、無職、宿無しで海外に繰り出すバイタリティは壮烈です。2023/01/03

tatemiti

3
破天荒の一言。すげえなあとは思うけど、憧れるかといわれれば「いやいやいや、無理、とても無理」としか答えられない。私の中では西原理恵子と並ぶ「すげーお母ちゃん」なのだが、バイタリティにあふれる女性はだめんずに引っかかりやすいのか。子供の立場からすれば、「しょーがーねーなーうちの母親」(桐島家では「お母様」と呼ばせていたようだが)と思うだろうよ……2016/09/08

マキ

3
なんとなく図書館で借りました。聡明な女は、、、は愛読書ですがあの時代にこんな人生を歩んだ女性だったとは、、、びっくりです。友としてなら説教しちゃいそうだけど先輩としては憧れる、そんな存在でしょうか。2013/04/28

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