出版社内容情報
パーティの夜、ヒロイン夏子の唇を盗み去った男は誰か?無償の情熱と純粋への憧憬との矛盾に悩む彼女とそのまわりに慕い寄る讃美者たちとのいきさつをミステリアルにたどるロマン。解・小松伸六
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はかり
10
これが井上靖の作品か、とうなる。初期のころの作品のようだが、井上らしくないと思う。美人ダンサーの夏子を取り巻く人間模様を描いたもので、夏子の揺れ動く恋愛観、結婚観などが苦しい。およそ40年余前に出た作品なので、表現が古臭いのは仕方が無いか。2019/01/06
ながのゆうこ
7
良かった。恋愛ものとして、男性心理を知るよみものとして。美しく自由な女性を取り合う男性達、ある程度の社会的な力を持った男たちというのはまさにハンター、女性の気持ちそっちのけで獲得しようとする一途さや情熱がものすごくてなんだかいじらしい。決闘までするのだけど、現実にもあるある。とっくの昔に好きになってるのに自分の気持ちに気づくのに時間がかかった夏子さん、これもよくあるはなしでなんだかんだと楽しく読めました。2017/05/06
Kento Isikumada
4
最初から最後まで、何やねんこの女腹立つわーを連発しながら読んだ本。はっきりせーよ。2014/08/26
田口 耀
1
井上靖最初の連載小説とのこと2020/04/23
さとちゃん。
1
誰かのものになりそうなところで、ふわっと逃げちゃって。色んな男のひとを振り回してるんだけど、憎めない。自由で品がある夏子。好きだなー。2016/09/02