内容説明
大ヒット映画で話題騒然!ロックスターとその恋人を襲った悲劇とは?ワイルド、三島由紀夫、チューリングら天才たちの性の秘密とは?「子孫を残しにくいはずなのに常に一定の割合を保ち続ける」同性愛のパラドックスに挑む。
目次
第1章 男性同性愛者は超男性か、超女性か(女性ホルモンに、女性的に反応する脳;「今夜、いっしょに過ごしませんか?」―スラッシュ小説とボーイズ・ラヴ ほか)
第2章 遺伝子(双子の兄弟の一方が同性愛者なら他方は?―ベイリー&ピラードの調査;どうやって同性愛遺伝子を増やすのか―ヘルパー仮説を検証する ほか)
第3章 脳(男と女:右か左か?;触れ合うだけで幸せになれる―愛と癒しのホルモン:オキシトシン ほか)
第4章 謎が解けてきた!(天才たちとエイズ禍;なぜ兄の数が多いのか―ブランチャードとボガートの調査 ほか)
著者等紹介
竹内久美子[タケウチクミコ]
エッセイスト、動物行動学研究家。1956年愛知県生まれ。京都大学理学部卒業後、同大学院に進み、博士課程を経て著述業に。著書に『そんなバカな!』(第8回講談社出版文化賞科学出版賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ27
55
筆者専攻の「視点」分析が面白い。個人的にクィーンを好きとは言えず、ハードル有・・がリアルタイムで浸っていた時期はある。ペルシア系印度人、バイセクシャル、エイズによる無念な夭折。遺伝子コピーを残さないという最大の謎、パラドックスの分析は読ませる。ヘルパー仮説から敷衍して行き、遺伝子、環境へと話が及ぶ。各国の衆道、歌舞伎、寺で見られるようなモノと本来の同性愛は異なれども線引きは曖昧。今LGBTを巡る環境は以前に比せばましとは言え人生としての途は険しいかも。難解と言われるボヘミアンラブソングの内容への言及は納得2020/03/28
ホシ
22
フレディ・マーキュリーの伝記かと思いきや、同性愛(特に男性)に関する動物行動学的考察の本でした。2012年刊行『同性愛の謎―なぜクラスに一人いるのか』の増補改訂版とのこと。『同性愛の~』は評価が分かれる一冊と聞き及びましたが、何となく分かります。新たな知見は得られましたが、全体的に軽薄さの漂う本書の文章は私にはイマイチ。そして、科学に基づいて同性愛を考察するなら、最後にでも参考文献をきちん明示すべき。「同性愛者の遺伝子は母方の女によってコピーされ、一族の繁殖に繋がる」という竹内氏の主張も、う~ん…。2019/05/05
小太郎
17
この本は著者が言うように12年に出た「同性愛の謎 なぜクラスに一人いるのか」の増補改訂版です。「同性愛・・」は読んでいて内容はほぼ一緒でした。題名は映画がヒットしてクイーンが流行ってるので出したのかなと思ってしまいます。確かに同性愛は子供を作らないので何十万年という人類の淘汰の中では真っ先に消えていく性癖のはずだと思ったので「同性愛・・」は大変興味深い内容でしたが、この本はそれに最近になって発表された論文や研究発表が加筆されています。そんなに目新しいことは書いてなかったなあ。2021/05/25
アズル
11
図書館本。2012年発行の『同性愛の謎』の増補改訂版です。ブルボンヌさんのお言葉が印象に残っているので、多分、読んでいるはず。あまり覚えていないので、新しく読んだ気分です。2020/07/24
anken99
9
タイトルにひかれて購入。が・・・いざ読み始めてみたら、過去の作品のタイトルを変えて出した本の様子。ガックシ。冒頭の部分こそフレディ関連の内容を追加しているのだが、そもそもの本題が同性愛論。ただフレディ本ではなかったことは、まさに看板に偽り有りなのだが、意外や意外、お偉い先生が語る同性愛論は勉強というか、一つの知識になった気がする。2020/05/15