文春新書<br> フレンチの王道―シェ・イノの流儀

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文春新書
フレンチの王道―シェ・イノの流儀

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610822
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0295

出版社内容情報

栄枯盛衰の激しい飲食業界で、四十年間トップを独走し続けてきた井上旭、初の著書。一流の客を魅了してきた「超一流」の秘密とは?栄枯盛衰の激しい飲食業界。その中で、50年間、半世紀にわたり頑固に味を守り続け、各界の大物に愛されてきた一人のシェフがいる。井上旭。京橋のフレンチの名店、「シェ・イノ」のオーナーシェフである。

まだ日本人がフランス料理を知らなかったころ、井上は単身フランスに渡り、72年に現金5000円を握りしめて帰国。そこから物語は始まった。

この移り気な時代に、なぜ、「シェ・イノ」だけが特別なのか? 舌の肥えた客を惹きつけ続ける「超一流」の秘密を、巨匠が初めて明かす──。



時代の流れが加速し、一年前の流行ですら時代遅れだと見向きもされず、効率化ばかりが優先される社会。本場フランスでもそれは例外ではなく、時に業者からの取り寄せのフォンで間に合わせるということも多々ある。

そんな中、ソースの神様、ジャン・トロワグロから伝授された味を井上は今日も守り続ける。ルセット(レシピ)は文字では覚えられない。映像で記憶するのだ。

そして、絶対音感があるように「絶対味覚」があると井上は語る。

パリではチャップリンやオナシス、サンローランが愛した「マキシム」で腕をふるった。一流の客との出会いが「味」につながっていると語る井上の秘密に、佐村河内報道で知られる神山典士が挑んだ意欲作。



経営者や飲食業者だけでなく、すべての働く者や、一つの道を志すものへのヒントが詰まった珠玉の一冊。

井上 旭[イノウエ ノボル]

神山 典士[コウヤマ ノリオ]

内容説明

栄枯盛衰の激しい飲食業界で、不動のトップに君臨し続けてきた巨匠・井上旭、初の著書。日本のフランス料理黎明期から50年第一線に立ち続け、一流の客を魅了してきた「超一流」の秘密とは?

目次

第1章 心震えるフランス料理との出会い
第2章 ヌーベル・キュイジーヌの継承者として
第3章 ソースの真髄
第4章 日仏食文化の「壁」を越えて
第5章 「一期一会」の出会いを求めて―『シェ・イノ』30年の歴史
第6章 一流のお客様との出会い―『シェ・イノ』30年の歴史、その2
終章 次代を担う若者たちへ―五輪で世界に誇れるフランス料理を

著者等紹介

井上旭[イノウエノボル]
フランス料理店『シェ・イノ』店主。1945年鳥取県生まれ。21歳で渡欧し、仏の三ツ星レストラン『トロワグロ』や『マキシム』で修業。72年帰国、銀座『レカン』料理長などを経て84年東京・京橋に『シェ・イノ』、95年青山に『マノワール・ディノ』開店。2007年フランス農事功労賞を受賞。現代の名工、「トック・ブランシュ」副会長

神山典士[コウヤマノリオ]
ノンフィクション作家。1960年埼玉県生まれ。96年『ライオンの夢コンデ・コマ=前田光世伝』で小学館ノンフィクション大賞優秀賞、2014年佐村河内事件報道で第45回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

penguin-blue

31
昨年他界された東京京橋のフレンチの名店、シェ・イノの井上シェフへの聞き書き本。海外修行の足場もなく、日本ではまだ本場の食材も、それを食べたいと思う人も稀少だった時代に体当たりで道を切り開いてきた先人達の挑戦に畏敬の念を覚えずにいられない。海外でも和食が浸透し、西洋料理レストランでも和風アレンジが取り入れられている中、あえて「フレンチの王道」にこだわり続けたことに先駆者としての矜持を感じる。破天荒で冒険心に富み、同時に店の仲間やお客様に対して、深い愛情をもって接した名シェフの生き方、考え方がよく描かれている2022/04/28

keroppi

20
料理人つながりというわけではないけれど、フレンチの「シェイノ」井上旭シェフの自叙伝を読んだ。井上シェフの料理と言葉には、少なからず影響を受けている。美味しい料理を作り上げる思いの強さを感じる。2017/01/20

Kentaro

2
ダイジェスト版からの要約 お客様を納得させ、「美味い!」と唸らせる料理を、いつも何品か置き、それらがいつも同じ味で高水準で提供されていなければグラン・メゾンたりえません。けれど実際には、その日によって素材の状態も違うし、天候や自然条件も異なります。またダイニングを埋めたお客様の醸しだす空気感も微妙に異なりますから、常にお客様に満足していただく水準の料理を提供するには、素材の状態と、お客様の状況と変化、それらの振り幅を十分に把握しながら、一つの答えを導いていく方程式が必要で、それがフランス料理の醍醐味です。2018/04/09

くものすけ

2
凄まじい人生だと思った。お客より美味しい料理を食べていないと、美味しい料理は提供できないという言葉には何となく説得力を感じる。ソースはフレンチの決め手とは薄薄聞いてはいたが、上手に作るのは並大抵の努力ではできるものではなさそう…2017/12/10

Akiro OUED

1
ロマネ・コンティに負けない料理を、とか、飲みすぎで体調不良だよ、という客に対して、シェフの感性で創作するシェ・イノ。失敗はなかったの?シェ・イノは最高のフランス料理を出すという評判が、客の味覚にまじないをかけていた可能性あり。へんてこな味がするのは、舌が未熟だから、とかね。2019/10/22

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