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文春新書
昭和の藝人 千夜一夜

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  • サイズ 新書判/ページ数 329p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166608089
  • NDC分類 770.4
  • Cコード C0276

出版社内容情報

圓生、志ん朝から古川ロッパ、越路吹雪まで。昭和という時代に、“藝”に人生を喰われて生きた藝人88人のほろりとするエピソード集。

内容説明

むかし「藝能人」という言葉はなかった。いたのは、藝人。一般社会では許されぬ、奔放な生き方を許された彼らは、一方でしたたかにおのれの藝をみがいた。落語家、俳優、歌手、ボードビリアン…藝に人生をささげた、八十八人のエピソード集。

目次

1章 与太話から出たまこと
2章 粗忽の記者
3章 長生きも藝のうち
4章 俺のことなら放っといて
5章 「ハムツイタ、デモヤクハナイ」
6章 泣く子と売れっ子には勝てず
7章 酒の悪口だけは言わないでくれ
8章 寅さんの旅路

著者等紹介

矢野誠一[ヤノセイイチ]
1935年東京生まれ。演劇・演藝評論家、エッセイスト。菊田一夫演劇賞、読売演劇大賞の選考委員をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

65
著書ごとにあたりハズレの大きい矢野誠一だが、この本はかなりの「あたり」。メジャーな人から、マイナーの極致まで。芸人たちのゴシップ的なエピソード集。「ちょっといい話」の向こうを張った、「おかしくて、哀しくて、わらえる話」集。2022/09/29

もりくに

27
まず、「藝能人」でなく、「藝人」なのがいい。「河原者」と呼ばれ差別されていた時代のコンプレックスを、エネルギーに転化した閉鎖社会の発揮する輝きを、矢野さんは評価する。「藝人が藝人らしく」生きられた最後の時代である「昭和」。そこに「残影」ではあっても間に合った「仕合せ」を彼は思い、私は間に合わなかった「不仕合せ」をこの本で慰める。落語家、講談師などの寄席芸人から、俳優やレビュー芸人、歌手など、彼が身近に見た藝人が、「与太話から出たまこと」などの8章に、次々出てくる。残念ながら、知らない芸人がほとんど。2018/05/01

gtn

23
故人となった芸人の人物像とエピソードを描く。二代目甚語楼や古今亭志ん好のように、売れずに拗ねてしまった者、柳家小半治のように、現状満足の者等さまざま。立身出世した人物より、不遇に終わった芸人に惹かれる。本人は"不遇"と思っていなかったかもしれないが。2023/12/16

サーフ

13
タイトルには「藝人」と書かれているが取り上げられている人物は落語家から舞台役者、奇術師まで幅広い。一人5ページほどで読みやすく纏められている。登場する人物の多くが「飲む打つ買う」を地で行く様な人物ばかりで「昭和の芸人ってやっぱり破滅的な人が多いなあ」と改めて気づかされる。だけれどその破滅的なエピソードの中にも人間臭さがあり、粋だなあって思った。読んでいて印象的だったのが「清水金一」「八代目桂文楽」。2018/03/10

midnightbluesky

4
再読。言葉使いが粋。“無聊をかこつ”とか。2013/04/20

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