文春新書
すきやばし次郎 鮨を語る

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166607228
  • NDC分類 596.21
  • Cコード C0295

出版社内容情報

大正生まれながら「今が一番鮨を握る数が多い」小野二郎の語る言葉には、鮨、職人、時代、そして日本についての箴言があふれている。

内容説明

「今が生涯で一番、鮨を握っている数が多い」と八十四歳の小野二郎は言う。七歳の時に奉公に出され、小学生ながら出張料理を任されたという半生には、今や失われつつある美しい日本人の姿がある。世界最高峰の職人が語る箴言の数々。

目次

第1章 「次郎」の握りを考える
第2章 すきやばし次郎、鮨を語る(ミシュランの星;店の顔;ウルカ;佐久間村;利き腕 ほか)
第3章 小野二郎の人間像

著者等紹介

宇佐美伸[ウサミシン]
1961年北海道生まれ。早稲田大学政経学部卒業。読売新聞日曜版編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めしいらず

49
二郎さんから直接話を聞いているような本。あの口調がそのまま活字に。7歳で奉公に出され以後ずっと働き詰めの人生だ。人は口を揃え辛い人生だと言う。氏はケロリとして苦労と思ったことは一度もないと答える。また堪え性ない若者に向け仕事する矜持を諭す。一度選んだならその仕事に惚れ抜いて一生をかけて突き詰める覚悟で取り組めと。合わないと言っては辞めていたんじゃ一生何者にもなれないと。しがみついていれば仕事の面白さがいつか必ず判る。どの媒体でも氏の発言は常に一貫している。生真面目と負けん気の生き様が握り鮨となって結実。2020/03/28

ふう

7
7歳の正月から、旅館に住み込みで奉公しながら小学校に通う、それをそういう時代だから、と当たり前に受け止めて働く。他の生き方を知らないわけだけど、それにしても小学生のうちから出張料理を任される、凄い時代があったもんだなあ、と。  海苔へのこだわり、氷の冷蔵庫、しびれるようないい魚に出会う機会がだんだん減ってきていること。どれも納得できる話で、おもしろく読みました。カマンベールみたいな香りのミル貝、食べてみたかった。2015/01/29

めりっく

5
齢九十八(2023年時点)にして未だ現役を通す鮨職人小野二郎氏が、生い立ちから80代半ばの取材当時迄の人生、仕事との向き合い方、そして鮨の過去現在未来を語り尽くす。7歳で奉公に出され働き通しで生きた氏が語る人生訓は誠実にして厳粛。腰の据わらぬ若者への辛辣な言葉は氏が様々な媒体で常々語っている通りのもの。自他に向ける厳しい視線は全くブレることがない。そんな姿勢が氏の握る鮨に表れる必然。客が直に口にするものを目の前で素手で触れていることへの意識の高さは、自身の姿や店内の隅々にまで行き届いた清潔感に表れている。2023/10/18

itosan04

5
里見さんの本の続編ともいうべき「すきやばし次郎」研究本。といっても二郎さんの回顧録がメインの構成となる。もはや寿司の昭和史といえる。2016/01/17

めしいらず

5
食べログなど見ると、小野二郎氏を悪く書かれている人もいますが、本書を読んだ限りには一本筋が通った人だと感じました。自分の仕事に対して一切妥協がなく真摯。ちなみに私は当然お店には行けていません。1食3万はきついよー。でも生涯に一度は食べに行きたいと感じました。2012/01/09

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