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文春新書
新脱亜論

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  • サイズ 新書判/ページ数 307p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606344
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0295

内容説明

いま東アジアは「坂の上の雲」と同じ舞台設定に立ち戻っている。福沢諭吉の「脱亜論」をはじめ、陸奥宗光、小村寿太郎などの明治の先人たちのしたたかなリアリズムに学ぼう。

目次

先祖返りする極東アジア地政学
陸奥宗光の日清戦争―機略と豪気
朝鮮近代化最後の挑戦―金玉均と福澤諭吉
東アジア勢力確執の現実―果てしなきロシアの野望
日露戦争と日英同盟―海洋国家同盟成立の意味
韓国併合への道程―併合は避けられたか
台湾割譲と近代化―日本の統治がもたらしたもの
第一次世界大戦とワシントン体制―追い込まれる日本
中国とはいかなる存在であったか―分裂と挑発
海洋国家同盟か大陸国家提携か―日本の選択
「東アジア共同体」という錯誤―中国の地域覇権主義を見据えよ
日米海洋国家同盟を守る―自衛権とは何か

著者等紹介

渡辺利夫[ワタナベトシオ]
拓殖大学学長。1939年山梨県甲府市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。同大学院博士課程修了。経済学博士。筑波大学教授、東京工業大学教授を経て現職。おもな著書に『成長のアジア 停滞のアジア』(吉野作造賞)『西太平洋の時代』(アジア・太平洋賞大賞)『開発経済学の時代』(大平正芳記念賞)『神経症の時代』(開高健賞・正賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mazda

16
昔から朝鮮半島は、大陸からの勢力にさらされ続けて、朝貢政策をとりながら生きながらえてきました。日本が戊辰戦争で国を変えたことを受けて、朝鮮半島も独立する機運が出てきたところに、福沢諭吉が朝鮮から金玉均を受け入れ、学費はおろか、生活費まで工面して教育を施しその一翼を担わせようとしました。金は改革のための志を持ちながら、上海で暗殺されてしまいました…。今の朝鮮半島を見ると、戦後独立を果たしながら、やっぱり元の宗主国に取り込まれたくて仕方ないようです。歴史は繰り返すのではなく、巻き戻すのかも知れません…。2020/08/21

新父帰る

8
10年前に脱稿した本であるが、現在の日韓関係を観ると改めてこの書の価値がクローズアップされてくる。書の8割を極東アジア近現代史として非常にコンパクトに纏めている。著者に依れば司馬の「坂の上の雲」は福澤・陸奥・小村の辺りで大正デモクラシーまでが日本の青春時代だと指摘。では何故それ以降、日本は亡国の坂道を下ってしまったのかと問題提起をする。日英同盟の破棄後、大陸への野望と深入りによって自滅へと進むが、日本と戦った相手の謀略を自滅の原因とする考えを著者は強く戒めている点は同意。相手の所為にしても解決せずか。2019/10/10

Ohe Hiroyuki

4
開発経済学を専門とし、教壇に立ち続けた著者が、これまでの/これからの我が国の歩みについて記した意欲作である。▼本書は私が読んだなかでは一番提案力の強い内容になっている。▼本書が書かれたのは2008年であり、かれこれ13年も前であるが、当時は、著者自身も、そして我が国全体としてみても「提案力の強い本を書きたくなる」時代だったのだろう。奇しくもその後まもなくして自民党は野党に下っている。▼本書の内容は、大変丁寧で読みやすい。本文に散らばっている参考文献も併せて読めば学習効果は高いだろう。2021/05/30

おらひらお

3
2008年初版。近代史を振り返り海洋国家を目指すべきとの見解を示したものです。また、外交の現実の厳しさをも示していますが、善隣外交も一つの手段として有効な気もします。本書は近代~現代史の一つの見方を提示しています。 2013/02/16

BLACK無糖好き

2
近現代の日本の外交を節目毎に振り返りながら、当時の閣僚らの外交術を通して、今の時代に学ぶものがないかを探る。2008年出版であるが、当時の日本と近隣諸国との関係が更に悪化している現在に充分通じるものがある。特に明治において、陸奥宗光、小村寿太郎らが国際情勢における的確な判断、機略にて外交交渉に渾身の力をもって臨み、帝国主義時代に非白人の近代国家を作り上げた所がやはり強調される。 現代の本国の外交姿勢に不満を感じる著者は、(日本は)国難に遭遇すれば核オプションもあり得る・・と思い切った記述も登場した。^^;2015/01/07

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