文春新書
岩佐又兵衛―浮世絵をつくった男の謎

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606290
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C0271

内容説明

母を信長に殺されて、数奇な生涯を絵筆に託した謎の天才、岩佐又兵衛。江戸初期の生命力と退廃美をきわめた絵師の妖しい魅力を、日本美術の権威・辻惟雄が読み解く。

目次

はじめに 又兵衛論の総決算として
第1章 伝記と落款のある作品
第2章 又兵衛の謎―没後の言い伝え
第3章 “又兵衛風絵巻群”の出現と論争
第4章 “又兵衛風絵巻群”の驚くべき内容
第5章 又兵衛と風俗画―又兵衛はどんな風俗画を描いたか
おわりに 又兵衛から浮世絵は始まった

著者等紹介

辻惟雄[ツジノブオ]
1932(昭和7)年、愛知県生まれ。東京大学大学院博士課程中退(美術史専攻)。東京大学文学部教授、千葉市美術館館長、多摩美術大学学長などを歴任。現在、東京大学名誉教授、MIHO MUSEUM館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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姉勤

25
日本の「ゲルニカ」ともよばれる「大坂夏の陣図屏風」の作者であるとされる岩佐又兵衛。 戦国大名、荒木村重(信長に反旗し当人は逃亡、残された一族は誅滅)の生き残った息子という出自は シニカルを筆先に乗せる。こと残酷な描写は戦国を生き抜いた者の、人体に対する即物さと 対極の派手好みやフェチズムに強い注力を感じつつ。若冲、蕭白、暁斎に連なる癖のある絵師の先達的 印象。2021/10/02

Makoto Yamamoto

22
「奇想の系譜」に続いて辻惟雄二冊目。 今回は岩佐又兵衛に絞られていた。 江戸初期にこれほどの画家いたとは驚いた。 著者によれば浮世絵の創始者菱川師宣にも影響を与えたとか。 個人的には表紙の山中常盤御膳絵巻より舟木屏風の洛中洛外図の方が好み。 新書版サイズの写真は小さいので虫メガネを使いながら必死だった。2021/05/03

はちてん

22
出光美術館で又兵衛の業平と源氏などが展示されているので、見に行く前に再読。又兵衛の描く『顎』が気になる気になる。 この本では陰惨な又兵衛が多く取り上げられている>山中常盤など2013/05/09

ponkichitaro1

17
(再読)山中常磐絵巻に衝撃を受けて、美術館で購入。予備知識が全くなかったので、えええっ😱あの荒木村重の、だしの、乳母に助け出された息子ー‼️(←脳内で大河ドラマ「黒田官兵衛」を再生) と、大変驚いた記憶があります。2020/04/22

こぽぞう☆

15
岩佐又兵衛が、荒木村重の息子というのは知ってた。荒木村重については大河の脇役(黒田官兵衛かな?)でだいたい知ってた。しかし、岩佐又兵衛の絵となると体系的に知っているとは言い難く、一昨年他の絵目的で行ったMOA美術館で「山中常磐」観た時も漫然と見てしまった。今は「山中常磐」よりも岩佐又兵衛版「洛中洛外図屏風」観てみたい。この本では、岩佐又兵衛の生涯と、岩佐又兵衛のもの?と疑われている作品について、著者の立場で真偽を述べている。図版はオールカラー。2019/01/27

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