文春新書
昭和陸海軍の失敗―彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 231p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606108
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C0231

内容説明

エリートたちはどこで誤ったのか?昭和の陸海軍の人材を語ることによって見えてくる、日本型組織の弱点!!「文藝春秋」で大反響を呼んだ話題の座談会を収録。

目次

第1部 昭和の陸軍 日本型組織の失敗(黒野耐、戸部良一、半藤一利、福田和也、保阪正康)(派閥抗争が改革をつぶした―宇垣一成と荒木貞夫;エリート教育システムの欠陥―東條英機と永田鉄山;天才戦略家の光と影―石原莞爾と武藤章;良識派は出世できない―栗林忠道、今村均、本間雅晴 ほか)
第2部 昭和の海軍 エリート集団の栄光と失墜(戸高一成、秦郁彦、半藤一利、平間洋一、福田和也)(成功体験の驕りと呪縛―東郷平八郎と加藤友三郎;人事を牛耳る皇族総長―伏見宮博恭王;良識派は孤立する―米内光政と井上成美;必敗の日米開戦をなぜ?―永野修身と嶋田繁太郎 ほか)

著者等紹介

黒野耐[クロノタエル]
1944(昭和19)年生まれ。元陸将補、武蔵野学院大学講師

戸高一成[トダカカズシゲ]
1948(昭和23)年生まれ。海軍史研究家、呉市海事歴史科学館館長

戸部良一[トベリョウイチ]
1948(昭和23)年生まれ。防衛大学校教授

秦郁彦[ハタイクヒコ]
1932(昭和7)年生まれ。日本大学講師

半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930(昭和5)年生まれ。昭和史研究家、作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

34
(再読)このところ、昭和の日本陸・海軍の軌跡を追う評論を読んでいたので、その勢いで目に入った本書を再読。参謀人材の輩出が目的の陸大出の秀才子が、日本の行く末を担う政治家や現場指揮官の鼻ずらを引き回したゆえの悲劇という構図が浮かび上がる。一般に陸軍に比べて印象が悪くない海軍、順繰り官僚システムの弊害による失敗の指摘や、山本五十六氏に対する辛口評価も印象的。再読感想の第一は、後付けの言いたい評論だけでなく、では、どうすれば良かったかという視点での議論も聞きたかったということかな。2023/09/22

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

34
文藝春秋に掲載された座談会なので読み易い。半藤、保阪、秦、福田と豪華。海軍が善玉とは言えないという当たり前の事がよくわかった。2011/04/07

kawa

30
昭和史や戦史の泰斗8名による昭和の軍部指導者を俎上に陸海軍2部に分けての座談会(あまり論争はなし)。座談ならではのピリッ辛のワン・センテンス、ワン・ワードが光る。陸軍に関しては様々な論考があってお馴染みなのだが、海軍の部がより興味深い。曰く、大決戦のまえに定期異動を行うごとき硬直した官僚システム、人事を牛耳る皇族総長、「言って聞かせて」が苦手の山本五十六等々。とは言え、当時の陸海軍の指導者も生え抜きの秀才や天才。戦後から現在までの我が国の指導者が彼らより優れているかは、疑問かつ不安で気になる心配事。2023/02/23

fseigojp

12
一連の対談集のひとつ 人物批評がおもしろい2021/04/24

みなみ

10
もしかして陸大出のエリートは駄目なのでは…?という疑問を抱いていたところ、幼年学校から陸大という純粋培養コースみたいなのだと本当に世間知らずが出来上がるらしい。と、この本を読んでみて思った。海軍も仲良しグループで、太平洋戦争始まった翌年の春にも定期人事移動で人を動かしてたりすんげー日本的にダメダメな組織だった。現場や現場に近いところにまともな感覚と能力の人がいても、トップは自分たちの見たい知りたい情報以外は耳に入れないって今でもそうじゃない?寒気がするな…2020/02/23

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