文春新書
書評家“狐”の読書遺産

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166605521
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0295

出版社内容情報

長年勤めた職場をやめて、さあ、これからという時に、肺ガンで早逝した山村修さんは通称「狐」。「日刊ゲンダイ」の書評コラムを20年以上続けた、知る人ぞ知る、本の読み手でした。
『志ん朝の落語』からブルーノートまで。『龍馬の手紙』からコナン・ドイルまで。名著を味わい尽くして逝った読書人<狐>の読書遺言。

内容説明

志ん朝の落語からプルーストまで、坂本龍馬の手紙からコナン・ドイルまで。古今東西の名著からマイナー作家の愛すべき作品までを、ひたすら味わい尽くした、最後の読書案内。

目次

学究のパリ、文士のパリ
「うそ!」へのジャンプ
声が聞こえる、姿が見える
言葉の魔術師
多芸多才と、一芸と
「新しい人」
はじめて出合う西欧
巻おくあたわず
「世界でもっとも平静な書物」
色とりどりの夢幻と卓抜なユーモア〔ほか〕

著者等紹介

山村修[ヤマムラオサム]
1950(昭和25)年、東京生まれ。慶応義塾大学文学部フランス文学科卒業。2006(平成18)年8月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

緋莢

19
匿名の書評家・狐が亡くなる直前まで『文學界』で連載していた「文庫本を求めて」をまとめた本。亡くなる直前に本名を明かし、この本は亡くなった後に刊行されたため、著者名が本名の「山村修」になっています。1回6ページで、2冊の文庫を紹介しています。掲載誌の関係か、「日刊ゲンダイ」のものに比べ、やや硬めな本が多かった気がします。しかし、江戸川乱歩全集2巻収録の『パノラマ島奇譚』や、『諸星大二郎自選短編集』を紹介していた回もあったりしました(続く 2020/06/07

ホークス

15
2006年に亡くなった書評家の晩年の書評集。正直なところ、4割位は自分には難しい本だった。しかしこの位の方が、理解できた時の発見や喜びは大きい。なるほど納得の話二つ。①河合隼雄によると、児童文学は子供のための文学などではなく「子供の目」で見た世界のことが書かれている文学であり、大人も多いに読むべしとのこと。②落語からの知見で「話し言葉と書き言葉は別のもの」だとの話。客席での笑いと同質の笑いを書き言葉によって引き出すには「宣言するように」という位、いくぶん強めの説明がいる。2015/11/17

踊る猫

5
もちろん駄本であるわけがない。不勉強にして〈狐〉の書評は『水曜日は狐の書評』程度しか読んだことがなかったのだけれど、対象となる本のみならずその周辺に属する本まできっちり視野に入れて、かつ難解さを努めて廃し読みやすい「書評」に仕立てあげるその華麗な手つきには驚嘆させられてしまう。しかし、勉強にはなるけれど思考がそれほど融通無碍に繰り広げられるわけではない、良く言えば優等生的な、悪く言えば無難な手捌きは正直言ってワンパターン。ただ、サッカリーやシュティフターといった古典文学を読みたくさせられたことは収穫だった2016/07/23

hitsuji023

4
流し読み。知らない作家ばかりでした。2015/09/30

読生

2
https://booklog.jp/users/toutoyo/archives/1/41666055262021/01/10

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