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文春新書
覚悟としての死生学

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166603800
  • NDC分類 114.2
  • Cコード C0212

内容説明

なぜ人を殺してはいけないのか―。この問いに十全に答えられる人はどれだけいるだろう。自分の身体を売るのは自らの自由か。さて、どうしますか。尊厳死、安楽死をあなたは望みますか。道徳が崩壊し、倫理も変容するなか、他人の価値観に操られず、悔いなく暮し、納得して死ぬために自らの死生観の確立を。気鋭の病理学者が開陳する刺激的なヒントの数々。文字どおり生死を分ける一冊です。

目次

第1章 他人の価値観に操られないために(尊厳死・安楽死とは何か;臓器移植は理想的な医療か ほか)
第2章 人を殺すためのルール(なぜ人を殺してはいけないのか;死刑制度は廃止すべきか ほか)
第3章 生と死の賢い選択術(自殺は許されるのか;身体を売るのは自分の勝手か ほか)
第4章 自分の死生観をもつために(倫理・道徳はどうして変質するのか;自然界における人間の位置 ほか)

著者等紹介

難波紘二[ナンバコウジ]
1941年、広島市生まれ。広島大学医学部卒。72年、呉共済病院臨床病理科医長。74~76年、米国立がん研究所病理部に留学。悪性リンパ腫の研究に従事。80年、悪性リンパ腫国際分類の策定計画に参加。82年、広島大学総合科学部教授、現在にいたる。専門分野は血液病理学、生命倫理。97年から、広島市の自宅を引き払い県央の里山に暮す
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coaf

6
思い込みや論理の飛躍が多かった。p13 自殺という言葉は明治以降 p25 自殺幇助罪が罪であるのはなぜ?2013/05/23

脳疣沼

3
頭のいい人が書いた切れ味鋭い死生学だが、私が嫌いなタイプの考え方が羅列されていてちょっとイライラした。インテリ特有の傲慢さが少しある。2017/11/11

袖崎いたる

2
学生時代、初めての夏季休暇の際に寝そべって読んだ本。人間には誰しも人を殺す権利がある。しかし普段は国家によってその権利を奪われている。戦時にはその権利が許される。そういうあれ。著者は病理学の人で、その点で人文系の人たちとはいろいろコーパスの違いや視座の異なりを感じる。意識が脳に与えられる影響はないと断言しているくだりには賛同できなかった。2022/08/02

読み人

1
良いタイトルだと思いました。個々人が覚悟を決めるための死生学上の問題点と経緯を整理して提示してあります。友人達に本書を読むことを勧めようと思っています。絶版になっているので復刻を望みます!2014/11/05

ぴくみん

1
世間一般では話しにくいようなテーマが多くて刺激的な本だった。臓器移植・クローン人間・自殺・死刑制度などの問題をタブーを恐れず、かつ世界の古代中世の文化風習も視野に入れた上での、筆者の主張は重く納得感があった。それらの小テーマに比べて、主題である死生学については読者に結論を委ねている感じで余韻を残すような読後感だった。「死にたくないからなんとかしてでも生き続ける」のでなく、「いつかは絶対に死ぬからこそ今をどう生きるのか」を頭の隅に置いて日々を送っていければと思った。2014/08/18

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