内容説明
工業化=近代化という経済発展の常識を打ち破った国―アメリカをはじめ世界が注目するインド大躍進の鍵は、グローバリゼーションの奔流をたくみに取り込んだ独自のIT革命にあった。「産業革命ではイギリスに敗れたが、情報革命では必ず勝つ」とエンジニアにいわしめた、そのパワーの源泉とは何か。国際金融の現場でアジアの成長を目の当たりにしてきた著者が、スタッフとともに二度にわたる現地取材をふまえて、歴史的、文化的に解明する。
目次
プロローグ IT革命とグローバル化が世界を変える
第1章 世界が注視するインドのIT産業
第2章 ソフトウェア技術者とIT革命の現場
第3章 インド経済―停滞からの脱出
第4章 グローバル化のなかのインドと日本
エピローグ 二一世紀日本の国家戦略とインド
著者等紹介
榊原英資[サカキバラエイスケ]
1941年東京都生まれ。東京大学経済学部卒、同大学院修士課程修了。大蔵省に入省後、ミシガン大学で経済学博士号取得。97~99年財務官を務め、「ミスター円」の異名をとる。現在、慶応義塾大学教授、慶応義塾大学グローバルセキュリティ・リサーチセンター所長
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感想・レビュー
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キングオブ読書
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独立後のインドはIT分野を武器にソフトウエア産業で優位に立つ。(2001年当時) 歴史的に見ても潜在的に数学、科学を教養とする点と厳しくレベルの高い競争から輩出される生産性の高い人材。 益々の成長が予想される。 メモ バンガロール アジム・プレジム ウィプロ社 インド独立の父、マハトマ・ガンジー ジャワハルラル・ネルー2017/04/26
kunihiko@240mercer
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ななめよみ。2001年の本。ビジネス界から慶応にきている研究者との共著。米国留学中のインド人の存在感、ウィプロなどソフト(同社はもともとコンピュータなどものづくり&アフターサービスでのびた)のオフショアセンターの話など、興味深かった。2014/12/31
ide
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2001年の著作なので、歴史の勉強に。数学教育、時差を利用したオフサイトサービス、等。2012/03/04
yzw
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20世紀のインドをレトロスペクティブに考察する参考資料としていまどき読んで見るのも良いかも。2010/05/28
goemonn
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著者は一人の体裁だけれど、実際は中盤の要所は別の二人が書いている。2021/10/20