出版社内容情報
高潔、無私、清廉、道義、使命感、友情、正論、矜持、徳、無心──いまや死語と化したかに見える言葉どおりに生きた人びとのかたち
内容説明
美しく生きるとは、いかに自らの美意識に忠実に生きるかということではないのか。京大教授を辞したのちは故郷に帰り、老父に仕えながら農に生きた小島祐馬、七十七歳にしてパブリック・サービスのため国鉄再建に情熱を燃やした石田礼助、暗殺の危険を顧みず国会で堂々と軍部批判演説をした斎藤隆夫など、高潔、廉恥、無私、道義、使命感、理想、友情、正論、矜恃、徳といった、いまや死語と化したかに見える言葉どおりに生きた人びとのかたち。
目次
高潔―小島祐馬
滋味―「葉隠」
理想―相馬愛蔵・黒光夫妻
名人―鯉つかみとマムシ取り
矜恃―中野重治
誠実―サンセヴェリーナ夫人
自足―ロンドン郊外の老庭師
清廉―キンキナトゥス
使命感―五人の庄屋
無私―高橋泥舟〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
matsu04
32
中野氏がこれぞ「生き方の美学」と選んだ20の話。いずれも心に響くが、中でも第1話・小島祐馬の高潔、第2話・葉隠の教え、第5話・矜恃というもの、第10話・高橋泥舟の無私、第13話・石田礼助の生き方等々、深く共感してしまうのである。2016/08/30
B.J.
9
●幕末の三舟 :勝海舟 :山岡鉄舟 :高橋泥舟 ●クセというのはなにも悪いもんやない、使い方なんです。 :クセのあるものを使うのはやっかいなもんですけど、うまく使ったらそのほうがいいということもありますのや。人間と同じですわ。クセの強い奴ほど命も強いという感じですな。クセのない素直な木は弱い。力も弱いし、耐用年数も短い by 西岡常一宮大工・・・・・・本文より2020/02/21
さきん
5
生き方の美学と言う題名に沿って多くの人物を例に挙げて生き方を説いているが、会津藩の話がほとんどである。2015/07/10
peace1975
0
現代日本人が失った大切なものを教えてくれる良本2021/10/10