片桐大三郎とXYZの悲劇

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  • サイズ B6判/ページ数 399p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163903354
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

あるとき急に聴覚を失って引退を余儀なくされた超大物時代劇スター・片桐大三郎は、暇を持て余すあまり趣味の素人探偵に乗り出した。

この一冊で、エラリー・クイーンの??X・Y・Zの悲劇?≠ノ挑戦!

歌舞伎俳優の家に生まれたものの、若くして映画俳優に転身、
世界的な人気を博す名監督の映画や、時代劇テレビシリーズなどに主演し、
日本に知らぬものはないほどの大スターとなった片桐大三郎。
しかし古希を過ぎたころ、突然その聴力を失ってしまった――。

役者業は引退したものの、体力、気力ともに未だ充実している大三郎は、
その特殊な才能と抜群の知名度を活かし、探偵趣味に邁進する。
あとに続くのは彼の「耳」を務める新卒芸能プロ社員・野々瀬乃枝(通称、のの子)。
スターオーラをまき散らしながら捜査する大三郎の後を追う!

「ドルリー・レーン四部作」を向こうに回した、本格ミステリー四部作をこの一冊で。
殺人、誘拐、盗難、そして……。最高に楽しくてボリューム満点のシリーズ連作。

内容説明

聴覚を失ったことをきっかけに引退した時代劇の大スター、片桐大三郎。古希を過ぎても聴力以外は元気極まりない大三郎は、その知名度を利用して、探偵趣味に邁進する。あとに続くのは彼の「耳」を務める野々瀬乃枝。今日も文句を言いつつ、スターじいさんのあとを追う!

著者等紹介

倉知淳[クラチジュン]
1962年静岡県生まれ。『競作五十円玉二十枚の謎』で若竹賞を受賞しデビュー。1997年、『星降り山荘の殺人』で第五十回日本推理作家協会賞(長編部門)候補。2001年、『壷中の天国』で第一回本格ミステリ大賞(小説部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイ@2019.11.2~一時休止

129
連作短編集。引退した大スターが探偵役。書下ろしを含む大ボリューム。誘拐のオチに唖然・・・。最後はこのオチかなと思ってたら捻ってあったのは流石。2015/11/03

紅はこべ

110
聴覚を失ったシェイクスピア劇の名俳優兼名探偵ドルリー・レーンと三船敏郎をコラボしたような片桐大三郎。丹波哲郎が存命だったら、実写化するんだったら適役だったかも。電車が舞台の冬の章はX、楽器が凶器で男の子も出てくる春の章はY下敷きにしてるのは明らかなので、夏の章はZ?『Zの悲劇』だけ未読なのでわからない。秋の章ではミステリファンにはお馴染みのあのトリックが…最後の季節というのは名探偵としての最後じゃなくて、そういう意味だったのね。2016/12/11

スパシーバ@日日是決戦

109
B (2015年) 各短編の評価は以下の通り。「◎ 冬の章 ぎゅうぎゅう詰めの殺意/夏の章 途切れ途切れの誘拐」「○ 春の章 極めて陽気で呑気な凶器/秋の章 片桐大三郎最後の季節」。エラリー・クイーンがバーナビー・ロス名義で出版した「ドルリー・レーン四部作(X・Y・Zの悲劇、ドルリイ・レーン最後の事件)」に捧げるオマージュ。病気で聴力を失い引退した元俳優とアシスタント、毒殺や凶器に用いられた××など、舞台は整いました! これを機に本家の作品を読んでみることをお薦めします。2016/01/17

だんじろー

68
確かに、面白いことは認めましょう。そう、謎解き部分も意外にしっかりしていて、ユニークな設定も効果的だと思う。しかし! それにしても長いっ!! 本編に関係ない部分はもちろんのこと(大三郎の背景含め)、伏線に尾ひれ以外の装飾品がごってりと盛られているようだ。捜査関係者や取り調べを受ける人達が思わずびびってしまうような、まるで三船敏郎を髣髴とさせる時代劇の大御所が名探偵などと、突拍子もなくぶっ飛んだ設定に、年甲斐もなくわくわくと読み始めたのだが・・・。 もう少し分量的にシェイプアップしてくれると助かるなあ。2016/01/25

たんたん(休みます)

56
2016・本格ミステリベスト10、第2位。エラリー・クイーンの名作「悲劇四部作」へのオマージュ作品。元超大物時代劇スターの片桐大三郎は趣味で素人探偵をしている。相棒のの子を振り回しながら今日も時代劇のごとく颯爽と悪を斬る!片桐大三郎の型破りな行動と長い前置きからヒントを得、ほうほうと謎解きを楽しむ事が出来た。しかし、事件は陰惨なものもあり解決後は侘しくなることも。特に3作目のオチは…。その前のオチでもきれいに終われた気がするのに。4作目はある事で楽しめた。2016/05/12

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