出版社内容情報
メリケンでいう賞金稼ぎ、本邦でいう勧賞目当ての流れ者。渡辺綱の子孫条四郎は高札に掲げられた罪人を追って諸国を旅し事件を捌く。
剣戟とユーモア、悪党たちとの誑かしあい
メリケンでいう賞金稼ぎ、本邦でいう勧賞目当ての流れ者。渡辺綱の子孫条四郎は高札に掲げられた罪人を追って諸国を旅し事件を捌く。
内容説明
荒野をさまよう男ひとり。心に秘めたる悲願あり。「一文字の輩」の末裔、乱こと条四郎。高札掲出の罪人を捕らえて稼ぐ、勧賞金目当ての流浪の侍に身をやつし、戦国末に必殺の腕をみがく。
著者等紹介
犬飼六岐[イヌカイロッキ]
1964(昭和39)年大阪生まれ。大阪教育大学卒。公務員を経て、2000年「筋違い半介」で小説現代新人賞を受賞し、デビュー。2010年『蛻(もぬけ)』が直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
007
30
★★★☆☆ 発想や着眼点がユニークな作家だなといつも思います。今回は懸賞金(報奨金)目当てに罪人を探し出す流れ者の話。派手さは無く抑え目だったけど、大の男が駄馬に振り回されるところがツボにはまった。浅田次郎「一路」の一場面を思い出したりして。続きがあるならぜひ読みたい。2015/07/15
あかんべ
14
戦国じだいの庶民の暮らし、村の生活ってちょっとピンとこなかったが、西部劇よsろしく手配者(おたずね者)がいて、賞金かせぎを生計としている者がいるのはおもしろい。相棒である馬が良い味だしている。馬とのやりとりが目に浮かび爆笑。2015/06/20
mushoku2006
12
これは楽しく読めました。 まず主人公のキャラがいい。 ユーモアもあり、腕も立つ。そしてそれが過剰でない。 舞台設定もいい。 戦国時代に犯罪人などを捕まえる賞金稼ぎがいたなんて、 本当にそんなことがあったのか?知りませんけど、 いかにもありそうな話だし、 戦国時代ならではのストーリーの創りがいいです。 いいアクセントになっていたのが、この駄馬の設定。 話が暗くなり過ぎなくて秀逸です。 このエンディングだとシリーズになりそう。 期待しよう。2015/06/20
oyai
10
賞金稼ぎと言えば、「用無し犬」。(古い)。駄馬との掛け合いやいろんな相手を探し出し捕まえることや、背景の事情や…。面白くなる条件は揃っているんだけど。なんかあっさりしすぎと言うか、物語に起伏が無いと言うか。この前読んだ子供の物語もそうだったんだけど、もっと造り込めるはずだと思うんだけど。用無し犬の方が深い2015/06/20
こおり
9
これ、かなり好きかも。ある事件をきっかけに、賞金稼ぎをしながら諸国を放浪する武士 渡辺条四郎が主人公。この条四郎が良い、かなり好みだ。火事場で助けた、まったく歩かない瘦せ馬とのコンビも最高なのだ。歩きたくない馬と条四郎の攻防(笑) 犬飼六岐のセンス、最高だわ。ぜひ続きを!2015/08/12