出版社内容情報
不条理な恐怖、常軌を逸した執着、あるはずもない記憶。日常の狭間にふと立ち現れる、それは妖怪なのか……。名作を装いも新たに。
内容説明
不条理な恐怖、常軌を逸した執着、あるはずもない記憶。日常の狭間にふと立ち現れる怪異『姑獲鳥の夏』に始まる百鬼夜行シリーズの粋。京極夏彦・画、書下ろし特別附録「百鬼図」収録。
著者等紹介
京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
1963年北海道生まれ。1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。1996年『魍魎の匣』で第四十九回日本推理作家協会賞長篇部門を受賞。1997年『嗤う伊右衛門』で第二十五回泉鏡花文学賞を受賞。2000年第八回桑沢賞を受賞。2003年『覘き小平次』で第十六回山本周五郎賞を受賞。2004年『後巷説百物語』で第百三十回直木賞を受賞。2011年『西巷説百物語』で第二十四回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
86
百鬼夜行シリーズサイドストーリーが装いも新たに帰ってきました。シリーズの中で鍵となった人物たちが主人公となり、語られる物語は百鬼夜行の世界をより深めているような気がします。巻末に京極さんによる妖怪のイラストが載っているのもお得感を感じました。2017/07/04
勇波
75
文藝春秋単行本にて再読です。いわゆる『百鬼夜行』シリーズ裏オールスター競演集。先日本編をまた一周し終えたばかりなので、今回新たな発見も。あーこの人あれだな。とかまだまだ色々楽しめました。結局は最後平常運転の関口君が全てをさらっていきますが…。そして「姑獲鳥の夏」が始まるってな具合が痺れますな。それにしもこの本の大きさが中途半端で持ちにくいよ★2017/03/09
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
28
百鬼夜行シリーズの登場人物の外伝というか、本編に入ってもおかしくない一章をこちらに移しましたというか、こちらを読んで本編を読んだらより楽しめるんだろうけど、本編はいつになったら新作が出るんだかと、この本の出来が良ければ良いけど不満が募る2013/03/21
ヒロくま
25
コレは矢っ張り元ネタをしっかり読まなくちゃだめだな~。このままでも楽しめたけど何だか損してる気分になったし。シリーズ読み込めば、もっと違った角度で楽しめるはず。むむむ。2015/12/19
青豆
22
人気シリーズ「百鬼夜行」のスピンオフ短編集。ふとした瞬間に感じる小さな違和感。それは不条理な恐怖、常軌を逸した執着、あるはずもない記憶。本当に怖いのは妖怪なのか人間なのか。妄想の成れの果ては、日常の狭間にふと立ち現れた怪異となる。真夏の暑さにやられた頭と身体に京極作品の肌に何かまとわりつく様なゾクッとする怖さが染みる。日本の夏、京極の夏。2017/08/11