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勘三郎伝説

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163767802
  • NDC分類 774.28
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「相手がどこにいようと毎日会っていた」という太地喜和子との恋の真実を始め、知られざるエピソードの数々で描く稀代の名優の生涯。

「銀の薔薇を百本贈るよ」――約束は太地喜和子の通夜で果たされた。
「役者の仕事って水の上に指で字を書くようなもの。書いたそばから空しく消えてしまう」――。芝居の世界に身を捧げ五十七歳で早世した稀代の名優・十八代中村勘三郎。初舞台から見守り、親交を結んできた著者だけが知る初恋の真実、芝居への情熱、豊かな人間関係……。人を愛し、芝居を愛したその生涯を豊富なエピソードを散りばめながら描く。

第一章 初恋の人に銀の薔薇を――「どこにいても毎日会おう」北海道でも九州でも
第二章 勘三郎スピリットと仁左衛門――実の兄とも慕った松嶋屋との友情
第三章 超多忙な天才子役――学校、芝居、テレビ、ラジオ、映画に稽古の毎日
第四章 中村屋極付『連獅子』誕生秘話――先代と。息子たちと。しかし果たせなかった「孫獅子」との共演
第五章 命あってのもの――「子どもたちを頼むよな」姉・波乃久里子に託した日
第六章 二十二歳下でも海老蔵は友だち――アリゾナの別荘に、稽古に押しかけた弟分
第七章「わたしの若い友人」と書く作家――相次いで逝くことになる丸谷才一から学んだこと
第八章 新しい世界への挑戦――井上ひさしに執筆を頼んでいた「大悪人」の役とは?
第九章 夢の地図――琴平、赤穂から英語のせりふに挑んだニューヨークまで
第十章 勘三郎の出会った人々――ピエール・カルダン/ロバート・デ・ニーロ/宮沢りえ/杉村春子/勝新太郎/三木のり平/古今亭志ん朝
第十一章 思い出走馬灯――愛らしかった『娘道成寺』から幻と消えた『助六』計画まで

内容説明

「役者の仕事って水の上に指で字を書くようなもの。書いたそばから空しく消えてしまう」―。芝居の世界に身を捧げ五十七歳で早世した十八代中村勘三郎。人を愛し、芝居を愛した稀代の名優の生涯を描く。長年、親交のあった著者だけが知るその素顔。

目次

第1章 初恋の人に銀の薔薇を
第2章 勘三郎スピリットと仁左衛門
第3章 超多忙な天才子役
第4章 中村屋極付『連獅子』誕生秘話
第5章 命あってのもの
第6章 二十二歳下でも海老蔵は友だち
第7章 「わたしの若い友人」と書く作家
第8章 新しい世界への挑戦
第9章 夢の地図
第10章 勘三郎の出会った人々
第11章 思い出走馬灯

著者等紹介

関容子[セキヨウコ]
東京生まれ。日本女子大学国文科卒業。1981年『日本の鴬堀口大學聞書き』で日本エッセイスト・クラブ賞、角川短歌愛読者賞受賞。その後、歌舞伎エッセイに転じ、1996年『花の脇役』で講談社エッセイ賞、2000年『芸づくし忠臣蔵』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐうぐう

21
早いもので、十八代目中村勘三郎が亡くなって、一年余。その喪失感は、逝去直後よりも、時間が経てば経つほど、大きくなっていく。関容子は、勘三郎の人柄の良さを伝えるエピソードを紹介しながら、その喪失感を読者と共有しようと試みる。時折り、「私が一番に中村屋を理解している」と言うような心情が文章から滲み、少し鼻につくのも事実だが、しかし、それは関容子に限ったことではないのかもしれない。(つづく)2014/01/02

佐島楓

20
あの世は存在しないと断言した学者がいるという。もしそうだとしたらあまりにも残念だ。今でも勘三郎さんは壮大なドッキリを仕掛けているのではないか、そんな気さえしている。一年経っても、文章を多少冷静に読めるようになったくらいで、まだ胸が痛い。著者の愛情あふれる本作に、敬意と謝意を表します。2013/12/22

sawa

6
★★★★☆ 勘三郎が亡くなってもう一年。最後に舞台で観たのは浅草の平成中村座。彼の魅力たっぷりの芝居以上にいつも印象に残るのは、彼を見つめる客の表情だ。彼が登場すると、目が輝き、ぱぁっと光が射すように笑う。まるで神様を見つめるかのようなのだ。そんな客席を見ながら、こんなに大勢の人に笑顔と幸福な気持ちを与えられる彼は、本当に神様なのだと思った。「人は忘れられた時に死ぬ」とはよく言われる事だが、そうであるなら勘三郎は決して死なない、永遠に生き続けるのだ。しかしこの本は関容子さんの本にしてはイマイチ。2014/01/05

kurumi

5
勘三郎の魅力が伝わった。生きてる間にこれを書いてくれればよかった。楽しいが、全編悲しみに満ちてて胸がふさがる想い。2014/04/08

ぴきん

4
何にも知らないけれど、何度も涙が溢れました。ひとつひとつのお話がなんと素敵なことか。本として表されたから知ることができました。ほんとうにありがとうございました。2014/03/21

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