聖書を語る―宗教は震災後の日本を救えるか

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163743400
  • NDC分類 190.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

佐藤優「うさぎさん、僕たちは神様に選ばれている」、中村うさぎ「そんなこと、マジで信じているの?」。

共に同志社大学出身、キリスト教徒の2人が、聖書をテーマに語りつくす。震災後の日本において伝統宗教は救いとなりうるのか!?東日本大震災後の日本において宗教の意味とは何か、救いとは何か、ともにキリスト教徒の二人が聖書について語り尽くす知的異色対談。

「聖書」を語る
文学部と神学部の異種格闘技/終末遅延問題/クロノスとカイロス/キリスト教は元本保証型ファンド

「春樹とサリンジャー」を読む
聖書から謎の福音書「Q」へ/「新世紀エヴァンゲリオン」の最終結論/「1Q84」は男のハーレクイン/フラニーと「ナム・アミダ・ブツ」/原罪は「セックス」ではなく「自意識」

「地震と原発」を読む
あの日、揺れて感じたこと/日本は近代以前かポスト近代か/宗教に何が出来るのか/スピリチュアルと伝統宗教

目次より

内容説明

クロノスとカイロス、キリスト教は元本保証型ファンド、「新世紀エヴァンゲリオン」の最終結論、『1Q84』は男のハーレクイン、日本は近代以前かポスト近代か、宗教に何が出来るのか…。共にキリスト教徒の二人が火花を散らす異色対談。

目次

第1章 「聖書」を語る(文学部と神学部の異種格闘技;終末遅延問題;クロノスとカイロス;キリスト教は元本保証型ファンド;今度は「使徒言行録」を読みましょう)
第2章 「春樹とサリンジャー」を読む(聖書から謎の福音書「Q」へ;第二の月はチワワ!?;「新世紀エヴァンゲリオン」の最終結論;『1Q84』は男のハーレクイン;それでも村上春樹は役に立つ;閉経女は逆襲する:フラニーと「ナム・アミダ・ブツ」;聖なるものと俗なるもの:太ったおばちゃんがキリスト;キリスト教徒でないのは狼男;原罪は「セックス」ではなく「自意識」)
第3章‐1 「地震と原発」を読む―チェルノブイリ、そして福島(あの日、揺れて感じたこと;チェルノブイリの既視感;日本は近代以前かポスト近代か;若い世代にもデジャヴュが;全体主義のさじ加減;天皇のビデオメッセージ;宗教に何が出来るのか;神様とはズレである;否定して最後に残るサムシング;ロシアでC・ディオールは流行らない;ライプニッツのモナドで繋がる;地震は天罰か天譴なのか)
第3章‐2 「地震と原発」を読む―日本人を繋ぐものは?(日本人を繋ぐ「宗教的なるもの」;グレートマザーが日本を救う;聖母マリアの無原罪昇天;大東亜共栄圏はモナドロジー;国家総動員法は誤解されている;人間の内側と外側を繋ぐおmの;スピリチュアルと伝統宗教;「私の喪失」と「私の意見」;「ニガヨモギ」と「メメント・モリ」)

著者等紹介

佐藤優[サトウマサル]
1960年東京都生まれ。作家・元外務省主任分析官。同志社大学大学院神学研究科修了。著書に『国家の罠』(毎日出版文化賞特別賞受賞)、『自壊する帝国』(新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞)など多数

中村うさぎ[ナカムラウサギ]
1958年福岡県生まれ。作家・エッセイスト。同志社大学文学部英文学科卒。コピーライター、雑誌専属ライターを経て、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

76
東日本大震災後に行われた中村うさぎさんと佐藤優さんの対談。佐藤さんの博識の佐藤さんと感覚的なうさぎさん、共にキリスト教というキーワードがあるとどちらも語りに引けを取りません。聖書が軸にありながら村上春樹、エヴァンゲリオン、サリンジャーまで語り尽くすのが面白いです。キリスト教をわかりやすく語るというより、信仰者としての立場でキリスト教を語るという立ち位置にあると思わされました。トピックに基づいているので読みやすいですが、『聖書を読む』の方が聖書の内容に的を当てているので密度は濃いと思います。2016/06/02

まーちゃん

49
仏教に数々の宗派があるように、キリスト教にも幾つもの派があって…「そこからですか!?(>_<)」のレベルの私にとっても、エキサイティングで楽しい一冊でした。佐藤優さんの博覧強記ぶりと、必要に応じ適切なものを膨大な知識の蔵から瞬時に取り出せる技に圧倒。気付けば本は付箋だらけ。知らない言葉や思想、歴史、社会の仕組みなど調べ、文中に出てきた書物も読んでみたい・・・でも博識で察しの良いうさぎさんをもってしても、「そんな大量の本は読めないし、たとえ読んでも理解出来ないに決まってる」そうです^^;あぁ、面白かった!2014/07/18

サトシ@朝練ファイト

43
相変わらずグイグイ読ませる。この本にも次ページをめくりたくなるドライブ感があり、佐藤優の他宗教に対する姿勢に好感が持てる。共著の方が部分的に程度が低く思われたが、その辺りが一般受けするのかな。2015/01/10

ちゅんさん

40
中村うさぎと佐藤優の聖書を軸にした対談本。とにかく佐藤氏の知識量が凄すぎる。中村うさぎもただの変わった人ではなかった(失礼)。うさぎさんの『1Q84』への酷評に私この本とても好きなんだけどな〜と思いながらもなるほどと、そして『フラニーとズーイ』は読んでみたくなった。キリスト教、聖書をエヴァから政治、震災原発まで幅広く絡めながらのお二人のお話、とても面白く読めました。2020/12/12

ito

40
全編、佐藤優さんと中村うさぎさんの対談形式で進み、とても読みやすい。佐藤さんの体系知とうさぎさんの機転とひらめきに何度も驚く。佐藤さんの知識の深みをうさぎさんの機知にとんだ対応が引き出す。西欧の世界観は聖書がベースになっているので、聖書を知らないと世界動向が理解できないことに思いいたる。うさぎさんの破天荒なイメージが変わり、様々な行動の背景には深い思索と自身の哲学があり、行動を通した社会実験をされているのだなと感じた。2017/05/18

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