生きてるかい?

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163741406
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

医療現場で出会った忘れられない言葉の数々、山行で感じた現在という時間の比類なさ。生きることは、さりげない細部の集積だ。小さな輝きを愛でるようにつづったエッセイ集。

目次

1 冬から春(生きてるかい?;紙の一里塚 ほか)
2 春から夏(国立の桜;花見百姓 ほか)
3 夏から秋(森の滑車;夏休み留学 ほか)
4 秋から冬(秋の木曜日;秋の風に乗せて ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hirayama46

4
南木佳士、小説ではあまり感じないのですが、エッセイを読んでいると、穏やかな気難しさみたいなものを感じます。ゆるやかな頑迷さとも言えるかもしれません。それは決して悪いものではなく、歳のとり方というものについてちょっと考えてしまいます。2018/10/19

hatako

4
芥川賞作家って苦手なことのほうが多いけれど、この人の本は見つけたら読んでいます。寡作だけどいい文章を書く作家さん。佐久の総合病院の医者でもある著者のエッセイ。各編に流れる雰囲気が好きです。特に印象に残ったのはP.25の一文。「『わたし』は不特定多数から認証されるのではなく、目の前の、呼びかければ答える『あなた』がいるからかろうじてその存在を実感できるだけのはかないものなのだと明確に自覚できる歳になった」2012/03/27

S.Fukazawa

3
芥川賞作家にして医師である著者のエッセイ集。医業のこと、小説のこと、山登りのこと等、テーマは様々です。しかし共通しているのは、「年齢を重ねたからこそわかること」が前面に押し出されている点。派手さはありませんが、深く沁み入るような一冊です。2011/10/27

だも

3
文体全体から穏やかな乾いた風を感じるようなエッセイです。実は、著者の作品は、『ダイアモンド』しか読んだことがなく(しかも5~6年前)この本も小説と間違えて手に取のですが・・・著者が命に係わる病気と闘っていたからか、命に対していい意味で乾いているように感じました。 あいまいな、それでいて繊細な体と精神の関係をこころという言葉で安易に表現したくない、という著者の考えに、この本で一番はっとさせられました。2011/08/28

アオイ

1
大地に足をつけ、自分のちっぽけさを感じながら生きている南木さんの生き方に共感しながら読んだ。様々な挫折を乗り越えて生きてきた筆者の謙虚さや無常感を感じつつ、その中にある芯に魅かれた。 自分も老いた時にはこのような生活やメンタルを持てればいいなと思った。2023/11/14

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