渋沢栄一〈2〉論語篇

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  • サイズ B6判/ページ数 457p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163735900
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

あらゆる日本の近代産業の創設にかかわりながらも、後半生を社会貢献に捧げた生涯。日本人に資本主義のあり方を問い直す1冊です。

内容説明

大蔵省を退官後、次々と事業を拡大していった渋沢は五百を超える企業の設立にかかわり、近代日本の礎を築く。しかし、発展の一方で、さまざまな社会問題が持ち上がってきていた。その実情にいちはやく注目していた渋沢は、七十七歳を迎えた大正五年、ほとんどの事業から引退し、以降の人生を社会貢献に捧げる。格差社会、福祉問題、諸外国との軋轢など現代にも通じる多くの問題に「論語と算盤」の精神で渋沢は正面から立ち向かう。

目次

第5章 すべては「民」の発展のために(東京高商の設立;利殖は二の次 ほか)
第6章 民間外交でみせた手腕(アメリカで原点に返る;民間外交は膠のごとく ほか)
第7章 「論語」を規範とした倫理観(田園都市の理想;女子教育への期待 ほか)
第8章 近代性に貫かれた家庭人としての渋沢(もうひとりの渋沢;明治実業家の光と影 ほか)

著者等紹介

鹿島茂[カシマシゲル]
1949年神奈川県横浜市生れ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、明治大学国際日本学部教授。専門の十九世紀フランス文学に留まらず幅広い分野で執筆活動を行っている。『馬車が買いたい!』(白水社)でサントリー学芸賞、『子供より古書が大事と思いたい』(青土社)で講談社エッセイ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

36
日本資本主義の父と言われる渋沢栄一の、仏文学者の著者による評伝。全二巻の二冊目。この巻では、孤児院などの社会奉仕活動や米排日運動対策のための、民間外交や、家族からみた栄一についてが中心。妾のことで有名だったらしい。まあまだ当時は妾を持つことが甲斐性でもあったが。栄一は産業の王道は二つベクトルがあるという。それは「対顧客」と「対身内」だと。「対顧客」は客を欺かない、誠実第一であること。「対身内」とは、顧客に対する以上に、身内や社員に対する誠実さが必要だという。ブラック企業などもってのほかということか。2016/06/02

ごへいもち

24
や~っと読了。名前しか知らなかったけれど偉大な人だったんだなぁ。これを読んでいる間に新札のデザインに選ばれたニュース。2019/04/29

ばんだねいっぺい

22
「青天を衝く」を見てりゃよかったなぁと思いながらページをめくる。国士の快男児も「論語に書いてないから」と言う理由で人間味溢れていることが 結びの章で印象づけられるが、令和に渋沢が生まれたらそうもいかないだろう。2024/01/06

GASHOW

7
新しい一万円札の顔、渋沢さん。既に韓国統治の際のお札としてデビューしていた。財界人として、できる人の活用がうまかったのは、わからないことは分かる人に頼る姿勢だったという。また、利権があっても私利にしない高潔さがあった。愛人を本宅に住まわせたり、愛人の子供もたくさんいて、英雄色を好む人生だった。2019/05/16

たまりん

3
本当にもしも渋沢栄一が自分の利益の為に働いていたら... 渋沢財閥は三井、三菱とかよりすごく稼げたでしょう。でもそれをやらず、自分の利益より、国のため、人のために働いてきた、本当にすごい人だと思いました。ただお金のこととかはキチンと理性が働くのに、女性のことだけは...。 女性関係だけはきっと大河ドラマでは演じないと思いますが、もし今の時代に渋沢栄一が生きていたら、偉人になる前にスキャンダルで消えていたかも?ですが、本当に今の時代に渋沢栄一みたいな人が現れてほしいと思いました。2021/07/19

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