渋沢栄一〈1〉算盤篇

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  • サイズ B6判/ページ数 477p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163735801
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

内容説明

豪農の家に生まれた渋沢栄一は、一橋(徳川)慶喜に仕え武士となり、慶喜の弟・徳川昭武とパリ万博への参加を命じられる。そしてパリの地で「資本主義のシステム」の本質を見抜く。幕府が崩壊したためやむなく帰国、不本意ながら仕えることになった新政府で、「円」の導入など金融政策に次々関与する。明治六年、本当の国力をつけるためには民間の力が必要だと考えた渋沢は、大蔵省を辞め、「民」を育成するための生涯を送ることになる。

目次

第1章 渋沢なくして日本の奇跡はなかった(近代的資本主義へのジャンプ;武士にならなかった父 ほか)
第2章 パリで西洋文明の本質を見抜く(「産業皇帝」ナポレオン三世の演説;フリュリ・エラールとの出会い ほか)
第3章 大蔵官僚として「円」を造る(慶喜との再会;最初の「株式会社」商法会所 ほか)
第4章 日本の資本主義を興す(「私」を結集せよ;三井入りを断る ほか)

著者等紹介

鹿島茂[カシマシゲル]
1949年神奈川県横浜市生れ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、明治大学国際日本学部教授。専門の十九世紀フランス文学に留まらず幅広い分野で執筆活動を行っている。『馬車が買いたい!』(白水社)でサントリー学芸賞、『子供より古書が大事と思いたい』(青土社)で講談社エッセイ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ごへいもち

27
この時代にこの人だったのは天の配剤か。フランス時代の渋沢栄一に目を付けて鹿島氏に執筆依頼した編集者?もさすが2019/02/11

ばんだねいっぺい

26
なんとも、時代に翻弄されることか。塞翁が馬を地でゆく男、大渋沢。それにしても、日本人は、サン・シモンには、足を向けて寝られない。傑物数あれど、足を引っ張る小物には、泣きたくなる。大久保のそれなど「正気?」と聞きたくなる。 2023/12/30

GASHOW

6
新しい一万円札としてお会いする前に知っておきたかった。明治政府で活躍した人だけど、民間出身でエリート藩士じゃなかった。フランス留学でシモン派の学問が影響したというから、日本の発展にはフランスに恩がある。渋沢さんを登用した政府と私利に走らなかった彼の人徳に日本は救われたと思う。2019/05/14

naruo_homewood

3
鹿島茂氏が調査を重ねてまとめ上げた大作二冊の内の一冊目。渋沢栄一がどの様な人生を送ったのかを詳細に描くことによって、日本を代表する経済人がいかに優れていたのかがよく表現されています。また、幕末から明治にかけての経済情勢や、当時のフランスの状況も詳しく書かれており、貴重な歴史書の様な風格さえあります。何より読んでいて面白いのが素晴らしい。貴重な一冊です。2013/07/24

Takahiro Imaki

3
筆者が渋沢信奉者だということもあるのか、少し絶賛しすぎやろうって思う所が有りますが。。。それを差し引いても新しく知る事実や面白い考察がありました。渋沢栄一という存在が無ければ今の日本はどんな国になっていたんだろうというと思いました。後編の「論語編」も楽しみです。2013/05/13

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