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こころの医療宅配便―精神科在宅ケア事始

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163723105
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0095

出版社内容情報

世界初の往診専門精神科医が京都に誕生した。家を出ることも苦しい患者たちに大好評。新しい心の治療をめざす理想の医療の物語。

内容説明

日本初の在宅ケア専門の精神科医療サービスが、二〇〇四年に京都で誕生した。「こころの病」をもつ人たちをこれまでのように病院に閉じ込めておくのではなく、わが家という生活の場で、治療のみならず、リハビリテーション、社会復帰支援、就労支援まで一貫して行う、いわば精神科の「先端医療」だ。このサービスで彼ら彼女らが手にすることができるのは「希望」―。本書は、今注目のこの活動の実践記録である。

目次

プロローグ 夢だとは言わせない
第1章 訪問支援・春夏秋冬
第2章 こころの隣人たち、統合失調症
第3章 精神収容所列島・日本
第4章 精神病院から地域へ
第5章 ACTへの道のり
第6章 訪問支援・東奔西走
第7章 ACTが開く未来
エピローグ 春遠からじ

著者等紹介

高木俊介[タカギシュンスケ]
1957年、広島県因島で生まれ、岡山で育つ。1983年、京都大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院精神科評議会で研修の後、大阪の私立精神病院と京都大学医学部附属病院精神科にそれぞれ約10年ずつ勤務。幅広く精神科臨床を行いながら、統合失調症の精神病理を専門に研究する。日本精神神経学会にて統合失調症の病名変更事業にかかわる。精神障害者の在宅ケアを行うACT(アクト=包括型地域生活支援プログラム)を立ち上げるために、2004年、たかぎクリニックを開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

9
この本を読む前に、少しだけ予備知識があった。日本の精神病院・病棟のこれまでの歴史や、その根底にある考え方などについて。そして、この本に出会った。ACT-K。素晴らしい取り組みだ!そして、少しずつではあるが、その成果が出ていて、かつ広がりを見せていることは、喜ばしいこと。それにしても、精神科の現在が、痴呆症をはじめとする年老いた人たちを患者として、生き残りの糧としているという事実には、唖然としてしまった。どこまで遅れているのかと思う。だからこそ、高木先生のような取り組みが必要になる。2012/02/26

のの

8
新年度から学生になるので、予習しておきたいと思って手に取った。初心の書にとてもいい本だと思う。先生のからりとした語り口に滲む情熱にこちらの胸まで熱くなってしまう。自分の匂いのする家や地域に暮らしつつ病と向き合っていくことは、思えば当たり前のことだと思うのに入院大国日本ではなかなか難しい。そんな状況にACTは新しい風を吹き込んでいくのだと思う。なにより自分もこういった当事者主体の取り組みに携わっていきたいと思った。はじめの1冊目としてずっと手元に置いておきたい1冊。2012/03/08

sabato

3
ACT-kの立ち上げ、地域医療、精神科医療の在宅ケアに取り組まれている医師、高木俊介先生の本。actが日本に導入されて約10年が経ち、これだけ熱心にその効果や実践の報告がされているのに、日本ではまだ広がらない。『新ブラックジャックによろしく』のエピソードにもあるとおり、入院治療と言う名の人権侵害はごく最近、いやまだ今も行われているのだろう。それは単純な「施設病」や入院における生活感麻痺ではなく、生きる意味をもロスト(失う)させてしまっていることにこの日本の精神医療はまだ気づいていない証拠なのかもしれない。2013/11/13

へのいち

3
講演を聞いて、おぉ!・・・と思い、即購入。ここに出てくるケースと同じような方々に相手にしてもらいながら働いている私。・・・そうなんだよなぁ、この人たちの良さをもっと知ってもらいたいよなぁ。動きたい、でも動き方を知らない私。同じような想いを抱いている人には、確実に導火線に火をつけそうな一冊です。さて、何から手を付けようか?(笑)2011/11/13

まりかず

3
100人に一人が統合失調症ということから地域の目で見守るには義務教育で知識を学ぶようにすればいいのにと思った。このような取り組みをがんばっている話を読むと日本も捨てたものじゃないなとうれしくなる。でも普及するには時間がかかりそう。2011/07/13

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