悪魔と博覧会

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  • サイズ B6判/ページ数 509p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163680903
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0098

内容説明

医師の名はH.H.ホームズ。英国の“切り裂きジャック”と踵を接してアメリカに現れた連続殺人犯。一人の刑事が足跡を追って全米を巡り、ついにその仮面を剥ぐ。世界博覧会の栄光と異様な犯罪の対照を描く重量級ノンフィクション。

目次

プロローグ オリンピック号の船上で
第1部 凍れる音楽
第2部 激しい闘い
第3部 ホワイトシティ
第4部 露顕する犯罪
エピローグ 最後の交差

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

27
「困難を一つ一つ乗り越えて、世界にもの見せてやろう」と万博に向かっていく人々がいる一方で、全く別の所を見ている男もいた。映画化される作品でディカプリオが演じるのがその男だ。若くてイケ面で自分が設計した3階建のホテルを所有する彼の周りには、若くて綺麗な女性が現れてはいつの間にか消えていく。家の中に「どこから見ても遺体を火葬するのにぴったりな」窯があり、ガスや薬の匂いもする。怪しいと分かっているのに誰も彼を問いただすことをしない。大都会シカゴの光と闇が、対照的な男の生涯を辿ることで浮き彫りに。ニッポンも登場。2015/11/30

あき

13
壊滅的な大火事から復興したシカゴ。NYにも負けない大都市であると宣言するとともに、独立戦争から100年を経た米国の力をヨーロッパに見せつけるべく1893年の万博開催を勝ち取った。不可能なスケジュールと思われる会場建設に奮闘する若い建築家バーナムと多くの職人、街の有力者たちの人間模様と、急激な街の発展に吸い寄せられた若者を餌食にする実業家ホームズによる連続殺人。時代背景や人物が丁寧に描かれ、読み応え抜群。出来事を追っていく中盤までと、実話ベースだからこそ描ける終末までの畳みかけのコントラストに圧倒された。2024/02/12

tama

10
図書館本 書架で見て シカゴ万博。面白い。会場電源は直流か交流かの問題や、パリ万博に勝つアイディアが出ずエッフェルに塔の企画を頼んでみたとか会場工事作業員にディズニーの父がいた。世界初の観覧車の動力は蒸気。試運転すると緩んだボルト、ナットやスパナが落ちてきた。来賓のスペイン皇女は若いけど煙草を吸い、晩餐会よりドイツ村のソーセージとビールを選んだ。展示にはエジソンの蝋管蓄音機や電気椅子が!博覧会協会と設計者間の軋轢などは今まさに東京のどこかで!悪魔とはシカゴで同時期に起こった連続殺人事件のドキュメンタリー2019/01/24

向う岸

5
1893年のシカゴで世界コロンビア博覧会が開催された。当時の最先端技術が集結したこの博覧会ではウェスティングハウスとジェネラル・エレクトリックが電力供給で争いエディソンやニコラ・テスラらが関わっている。各地から成功を夢見て人が集まる。その欲望を飲み込んで行ったのがH・H・ホームズだった。ホームズは商いをし、家賃を取り、借金を踏み倒し、保険金詐欺をし、遺産の名義を書き換えて殺害する。建設したホテルにはガス室や焼却炉があり次々と客を殺害した。逃亡したホームズの居場所を突き止めたのはピンカートン探偵社だった。2015/04/10

青縁眼鏡

4
1893年に開催されたシカゴ万博博覧会の招致、会場建設、開催後の狂乱、そして幕切れと、万博と同じ時期にシカゴで実行されていた連続殺人事件。当時にシカゴの様子が丹念に描かれている。2022/08/18

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