出版社内容情報
脳科学者の「文学を考えるヒント」。
脳科学者として時代の最先端にいながら、文学をこよなく愛する著者が、「クオリア」という独自の概念を武器に斬りこむ超斬新な文学論。
内容説明
いま注目の脳科学者が「芸術の感動」をわかりやすく解明する。
目次
世界を引き受けるために
クオリアから始まる
可能性としての無限
日常の由来するところ
豊饒の海を夢見て
生きた時間はどこに行くのか
見られることの喜びと哀しみ
「スカ」の現代を抱きしめて
観念世界のリアリティ
複製技術時代
愛することで、弱さが顕れるとしても
真実の瞬間
感じるものにとっては、悲劇として
文学と科学の間に
言葉の宇宙と私の人生
衝突に託された福音
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Maybe 8lue
29
茂木さんが何により何を感じたかを徒然と書いています。軸となるものは小説がほとんどですね、読まれることを意識しているかな?と疑問には思いましたが、彼の知識を分けてもらったと思って良しとしましょう。オススメの映画を紹介して、その反応が愕然とするものだった…茂木さんも、そんなありがちな事で動揺するんだ(笑)人には人のクオリアがあると解ってはいても、どこかで自分が基準だったりするものですよね。2016/08/01
村上春巻
3
【B+】小林秀雄。読書ガイドという側面もあるね。
おだまん
2
クオリアを呼び覚ますことができるのは人の才能。才能ってすごいんだな。2009/01/08
N.river
1
文学に感動する、とはどういうことか。その時、感じているモノは何なのか。禿同極まる読書家必須の一冊。2014/06/09
kou4731
1
クオリアといものを僕が身体的直観という言葉で扱ってきたものだとすると、不確実な世界に確信を与えてくれるものがクオリアである。つまり、唯物論的な有限世界と唯心論的なイマジナルな無限という二元論をつなぐ重要な概念であり、文学的にも哲学的にも面白いテーマ2011/03/15