内容説明
「お分かりにならなかったり」元気だったりする入居者たち、侠気の女社長、気配りのセンム、個性豊かなヘルパーさん、そしてヒサダ家の人々…。愉快な面々が繰りひろげる「介護」をめぐる愛と笑いと涙の物語。
目次
我が家の決断
シルバーヴィラ向山へ
ホームの生活が始まった
ふたたび父と同居する
花ちゃんクラブの面々
思い出の草津温泉旅行
村田さんのお葬式
母の容態
介護保険狂騒曲
お花見の夜
ミニコミを出そう
アプランドルと花ちゃんショップ
母の死
著者等紹介
久田恵[ヒサダメグミ]
1947年、北海道室蘭市生まれ。上智大学文学部社会学科中退。1990年、『フィリッピーナを愛した男たち』で第21回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞
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感想・レビュー
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クリママ
38
2001年発刊のノンフィクション。63歳で脳血栓のため半身不随となった母、主体となって介護する高齢の父、不登校だった息子、仕事を持つ自分。10年の家庭介護の末、母をシルバーヴィラ向山に預け、自分もその近所に転居する。申し訳ないけれど、ご両親は好きになれない、と思うほどことが文章に込められている。心にわだかまりを抱えつつの20年以上もの介護生活と、シルバーヴィラ向山の人たちのことが綴られる。3兄弟の中で介護するのは彼女だけ。これからも父親と暮らしていく。両親を見送った今、自分のこととして読む。2017/06/24