内容説明
東京地検特捜部、中坊公平率いる「住管機構」。二つの「絶対正義」と徹底対決した二人の弁護士の波乱のドラマ。日本権力の深奥部。
目次
第1章 許永中の盟友
第2章 大阪特捜に田中森一あり
第3章 闇世界の守護神
第4章 石橋産業事件
第5章 夢の終わり―カブトデコム事件
第6章 中坊公平の「正義」
第7章 安田弁護士の逮捕
第8章 法廷の逆転劇
第9章 国策捜査
終章 変容する司法
著者等紹介
魚住昭[ウオズミアキラ]
1951年熊本県生まれ。75年一橋大法学部卒業後、共同通信社に入社。87年から司法記者クラブに在籍し、リクルート事件などの取材にあたる。96年退社し、翌年『特捜検察』(岩波新書)を著す
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感想・レビュー
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モリータ
8
◆2001年刊。前著『特捜検察』とは打って変わり、ヤメ検・田中森一の来歴と闇社会との繋がり(1~4章)や、中坊公平が社長を務めた住管の強引な債権回収手口(6章)、カブトデコム事件(5章)や安田事件(7~9章)における杜撰な捜査過程を描きつつ、検察官・組織の変質を批判する書。◆許永中事件については手形決済などの知識が足りず付いていけなかったが、その他はおおむね理解できた。ただし田中森一・安田好弘両弁護士の判決が出る前の刊行なので、前著と同じく物足りない。◆終章では弁護士・裁判官含めた司法界そのものの批判も。2021/04/16
そら
1
15年近く前の話。その後、大阪科地検特捜部の証拠改ざん事件もあったし、特捜がらみの不祥事も多いし、本書で指摘されたような腐敗はさらに進行しているんだろうなぁ。。。2015/06/10
hamm
0
☆☆☆☆
ken
0
司法まで腐敗するなら一体何を信じればよいのか2010/09/23
こたちゅう
0
前半は田中森一「反転」のちょっとだけダイジェスト版。出版時期から言っても本書を読んでから「反転」を読んだ方がもっと楽しく読めそう。捜査、公判の様子が詳細に記されているため若干分かりにくいが、良く取材されていて、良著だと思う。読んでよかった。この著者のほかのものも読みたい。2009/07/16