出版社内容情報
政治、経済の混迷から、学級崩壊まで。著者の驚異的な好奇心がとらえた世紀末日本の諸相。「週刊文春」好評連載コラムほかを収録
内容説明
政治、経済の混迷から、カルト事件、学級崩壊まで。さまざまな社会現象を取り上げた最新時評集。
目次
第1部 当たり前の異見(金融界の「近代化」とはなにか;老人の自殺願望が交通事故死の増加を招く;賄賂を払うのがなぜ悪いのか ほか)
第2部 現代人の流儀(眠る;耐える;伝える ほか)
第3部 脳から見た「教育崩壊」(少年非行とオウム真理教;林郁夫の「和魂洋才」;「少年A検事調書」を読んで ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
16
図書館本。2000年。文藝春秋刊。過去に週刊文春で隔週で連載されていたエッセイに、他の媒体に書いた文章を付け加えまとめたもの。特に第三部の『脳から見た教育崩壊』が知見に富んでいました。「私の恩師は、お前に何も教えた覚えは無い、とおっしゃる。じゃあ何故恩師かというなら、先生の方が教えようと思わなかったことを、勝手に教わったからかもしれない。何を教わったか。人の理解、人への愛情。」教育とは自己流で良い。要項や指定本などやめて、寺子屋時代に戻り、やりたい人が勝手に始めるべき!だが都市化した脳が許さないだろう。2023/03/11
しわじい
1
140p そういう世界に長く子どもが浸かっていると、何が起こるか。実際の世界をテレビの世界のように見る技術が、上手になるはずである。なにが起こっても、それは自分に関係がない。そういう態度をとりやすくなるはずである。脳にそういう癖がつくといってもいい。 2000/08/20