出版社内容情報
確信犯的自殺を図るも生き残った人は死ねなかった事を悔やんでいるのか。自殺前後の心境の移ろいを彼らの肉声を基に描く異色ルポ
内容説明
その数、交通事故死者の2倍、2万人。ストレス社会を象徴する「自殺」の深層を、未遂者たちの臨床取材を基に描く異色ルポ。
目次
第1章 「1000ml以上の出血の跡あり」
第2章 「ネズミ殺し」を飲みました
第3章 うつ病と神経症
第4章 血に染まった白い服
第5章 死を望んだ心理
第6章 故意か、偶然か
第7章 拒食と過食の病棟
第8章 「生きててよかった」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみり〜
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2014/12/08
MILK
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自殺を試み生き残った人を取材、というのが興味深く読んでみた。救急病院でそういう患者が来たら、緊急手術の切った縫ったから見守りしばらくして患者本人に取材する。いろんな自殺の仕方があり何だか感心してしまう。拒食症が治らず何度も自殺をはかる女性の話は淡々とした描写の奥の事態の凄まじさが思いやられた。神経症やうつ病のことはよくわからない。でも誰もが死にたいわけではない、どうしようもないから自殺するのだ、というのを読むとつらい気持ちになる。著者のように話を聞くことができる人が多ければ、自殺者はもっと減るのだろう。2011/08/01
永月莎夜(ながつきさや)
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執筆された時期を考えれば当然なのだけれど、データや病気に対する解釈が古いので、たまにそこがひっかかってしまうけれど、『走馬灯』や『スローモーション』に関する部分は非常に興味深かった。2011/02/20