ニホン語日記

ニホン語日記

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784163476308
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「女より酒さ」池波正太郎氏における振り仮名の研究から、「みんな粒より清純」ピンクビラの考察まで、ことばの鬼才による日本語観察記

内容説明

日本語を憂う人、悩む人、さらにこわす人に贈る、ことばの観察記。

目次

マニュアル敬語
ボディ敬語
説明文の伝達度
Xの魅力
不動産広告のコピーは、いま
漢字の行列
利益のやりとり
ゆれる言葉
現地の発音
ピンクビラの文章
テンとマル
伝言板の研究
ラブホテルのらくがき帳
二つの時代〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もりくに

41
「遅筆堂」と称した井上ひさしは、その名の通り、初日に穴をあけたりしたが、それも「ニホン語」への強い拘りからではないか。この本は、そんな彼の「日本語」についての考察あれこれ。なぜ、「ニホン語」で、「ニッポン語」でなく、「日本語」ではないかを知りたいところだが、残念ながら書いてない。それぞれで、よく考えなさいということか・・・彼はいろんな分野に目を配っている。説明文(マニュアル)、スポーツ新聞の見出し、不動産広告、エロビラ、何とラブホテルのらくがき帳まで。「ニホン語」を考察することで、「日本」を考えている。→2019/07/03

ばりぼー

32
日本語の達人による楽しい日本語観察記。拗音の直音化(シンジュクをシンジクと発音)と十のつく言葉の拗音化(ジッカイをジュッカイと発音)にみる言葉の揺れ、「ゲーテ」や「カダフィ」などの多言語の音を自国の音に写すことの難しさ、これまでになかった「促音+濁音」(ベッド、ハンドバッグなど)を発音できるようになった日本人の音韻変化、レトリックを駆使したピンクビラの傑作(列挙法や緩叙法)、「江川る」式の造語法流行にみる日本語の増血剤「する」の効用などなど、どんな食材も巧みに捌く言葉の一流シェフとしての腕前がお見事!2017/12/30

Ayumi Katayama

18
国語の入試問題というと本書を思い出す。『このごろの愛読書』と題された一文。『とんでもないものが愛読書になってしまった。』で始まる。その愛読書とは「中学入試問題集」。そこにはこのような問題が掲げられている。2020/05/16

猫丸

13
不思議な言語、ニホン語にまつわるエトセトラ。1990年頃の週刊文春連載。主に日本語の造語能力、漢字表記、外来語の扱いなどの論点について。悪文の具体例も紹介している。急いで書くとどうしてもヘタクソな文が出来上がる。表に出す文章であるならば、音読して不自然な部分を発見し、うまく伝わるような表現に変えていく努力は惜しんではならない。でしょうけれど、なかなかね。だいたい読みにくい文の典型は、修飾被修飾の位置が離れすぎたり、長いセンテンスの途中で主述の関係が見えにくくなったりが原因だろう。反省しきりである。2019/07/27

2
平仮名より漢字の構造を模した片仮名を先習させるべきとの意見が面白い。確かに後の漢字学習につながる。2013/01/10

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