漱石の白くない白百合

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漱石の白くない白百合

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163474700
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

出版社内容情報

『それから』に描かれた白百合は実は白くなかった。鏡花、直哉から安部公房、三島まで植物学から解剖したスリリングな文学エセー

内容説明

白くない百合を、なぜ漱石は「白い」と書いたのか?三島由紀夫は本当に松の木も知らなかったのか?泉鏡花、志賀直哉から安部公房まで、小説を植物学的に解剖すると…。

目次

泉鏡花描く紅茸
志賀直哉と藤の巻き方
漱石の白くない白百合
『デントロカカリヤ』異聞
スイートピーは悲しみをのせて 横光利一
洋蘭今昔 三島由紀夫
朝顔と漱石
三島由紀夫と松の木の逸話
毒草を活けた水を飲む事 泉鏡花・漱石
再説三島と松の木の逸話
“動物派”井伏鱒二の科学用語
『虞美人草』の花々
クロユリ登場
描かれた山百合の謎
『金色夜叉』の山百合
「ごんごんごま」とは?
紅葉のメカニズムと『伊勢物語』
関東大震災でカビた街
小説とチフスの役割
小石川植物園を読む

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遠藤三春

3
タイトルは漱石だけど、漱石や鏡花、三島などなどの文学作品に登場する植物について。「文学と植物」についてだな。例えば漱石に登場する白百合や、実際はどんな百合なのか(山百合らしい)など、著者が植物学的見地から考察してます。(たいていの文学者は「白百合はかつての青春の~」など心情解釈しているので)なかなか興味深かった。三島が松にさえ疎かったというのは驚き(諸説あるらしいけど)2012/01/09

saba

0
面白かった~。こういう、違うジャンルの専門家が自分野の目で文学作品を読む系のものはわくわくする。デンドロカカリヤの話とか、藤子F不二雄氏のSF短編になりそうな雰囲気だ。タイトルにもなっている「白百合」が何の百合か?の分析、百合そのものが西洋化の象徴ともいえるというのは驚きだが首肯。あれほど多くの草木への言及がある源氏物語にも百合の記述がないとは…。「むしろ食用」、なるほど百合根ね!(百合根の知識はズッコケシリーズから得た)著者の先生、他にも色々、我々素人にも楽しめそうなものを書いている。。読んでみたい。2022/07/17

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