出版社内容情報
創設百年、妖しいムードのなかに漂うハノイのホテル・トンニャット。そこを拠点に、新芥川賞作家が見た"永遠なるアジア"の人びと
内容説明
「永遠なるアジア」の闇のなかへ。旧型扇風機、ランプ、中国製香水、シクロ、桃の花―。熱気と湿気の底に散乱するモノを通して、アジアを生きる人びとの息づかいを鮮烈にとらえた、新芥川賞作家のエッセイ集。
目次
ホテル・トンニャットからの手紙(旅路の果て;闇のなかで;ランプ;盗み聞き;明星花露香水;フルートと桃の花;プレモダン;挽歌に代えて;憂鬱な会見)
異境風景列車(遠吠えする人面犬;動物園;サーカス;毒薬;葬列;脱出;赤ん坊;GULF―VIETNAM;鐘)
ハノイ・ヒルトンにて