出版社内容情報
米国でエイズ・ボランティアの資格をとり、ひとりの女性エイズ患者と生活をともにしながら、その生と死を見つめ続けた感動の記録
目次
プロローグ 私とエイズの出会い
エイズ・セミナーの人々
「私はエイズよ、どう、怖いでしょ」
「エイズ・ハウス」の夜
「私だってエイズ患者はいやさ」とジーナは言った
「ベイビーの命は一年」とステラは泣き伏した
エイズ患者は「抜歯」で死んだ
ステラはジョディの首を絞めて殺した
「助けて、目が見えなくなってきた」
ジーナは「ドラッグ」に負けた
「死にたい、薬をちょうだい」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
池主
3
いくら正しい知識を頭で理解しても、実際その通りに行動できるかと言えば出来ない。著者の正直な心の描写に好感が持てた。2013/06/17
ウメ
2
エイズに対する誤った認識を端緒とする過剰な恐怖を恥ずかしく思う。きちんと事実を認識することがとても大事なのだと。気持ちが動かされたのだからとにかく行動してみる、という著者のスタンスに敬服。2012/02/17
れに
1
普通の生活を送る分にはエイズは伝染らない。それはきっともうみんなわかってる。もちろん自分だってわかってる。著者も何度も言っていたが、でも理解していてさえ怖いのだ。それはやっぱり感染すると風邪などとは違って一生治らない恐ろしい病気だから。そして何よりもその差別によって患者は精神を病んでいく。体調が優れないなか、張り切って化粧をして出かけていくジーナ。そしてそんな楽しみのなかでさえその先でこんなにたくさんの人達がいるのになぜ私だけエイズなのと号泣する。楽しさも嬉しさも感じた瞬間から病気は何もかも奪っていく。2021/12/17
ソウ
1
「Same. Treat me like human being.」果たして自分は、愛する人にエイズだと告げられて「普通に」振る舞えるだろうか?傑作。古い本だ、当時から比べるとエイズの研究はかなり進んでいるが、本書に書かれている本質(人間の一番弱い心がまず破壊される、耐え難い孤独、誰かそばにいてハグしてキスして)は全く変わっていないだろう。ジミーが母親に告白するシーンは泣かずにはいられない。「I have AIDS. Please hug me. I can't make you sick.」2015/04/08
すー
1
偏見、差別もあり。それを他の人と同じように大事な人として変わらずに関わり続けることの難しさ・・・。いろいろ考えさせられた。2011/03/31