内容説明
うつ病に苦しみ、老父の介護に疲れた私のもとへ現われた子猫。軒下で鳴いていた。トラや、ともに生き、生き延びてきた十五年をここに記そう。ささやかだけれどかけがえのない家族の年月を描ききって南木文学の新たな頂点を指し示す傑作小説。感動の書き下ろし作品。
著者等紹介
南木佳士[ナギケイシ]
1951年、群馬県に生れる。秋田大学医学部卒業。現在、長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民医療日本チームに加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第53回文學界新人賞受賞を知る。1989年、「ダイヤモンドダスト」で第100回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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