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  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163262802
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

女が犯した、人殺しよりも「深い罪」とは?
一方的に離婚を切り出した妻から送られてきた、祖父母の間で交わされた50年前の手紙。そこには、二組の夫婦の関係を二重写しにするような、誰も知ることのない真実が記されていた──。

内容説明

単身でギリシャに赴任した悟に、一方的に離婚を切り出した妻の奈美子。納得できない悟に対し、奈美子は祖父母の間で交わされた手紙のコピーを送る。―約50年前、祖母は殺人の容疑で逮捕されていた。頑なな態度を貫く祖母と、無実を信じ奔走する祖父。ふたりの手紙には、誰も知ることのない真実が語られていた…。

著者等紹介

真保裕一[シンポユウイチ]
1961年、東京都生まれ。千葉県立国府台高等学校卒業後、アニメーションの制作に携わる。91年、「連鎖」で江戸川乱歩賞受賞。96年、「ホワイトアウト」で吉川英治文学新人賞受賞。97年、「奪取」で日本推理作家協会賞と山本周五郎賞をダブル受賞。2006年、「灰色の北壁」で新田次郎文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

49
ギリシャと日本離れた地にいる夫婦の間で交わされた往復書簡と、祖父母の関係が自分たちと重なるところがあると妻が夫に送った祖父母の往復書簡、からなる物語。それらの手紙を読み進めていくうちに、最初の方では明らかにされていなかったことが徐々に明らかになっていく。2組の夫婦の複雑な思いが手紙の文章でだけ描かれていくという一風変わった構成だが、この手紙という形態は、4人の心情を正直に伝えつつ、それでもまだ伝えきれない何かをそこに秘めている。2023/03/07

Satomi

41
仕事でギリシャに赴任している夫と、事故に合い日本に残った妻。妻の祖父母、異なる時代を生きた二組の夫婦の往復書簡。妻の浮気をどこまで男は受け入れられるのか…。序盤は電話ではなくあえての手紙のやり取り、互いに牽制しあうようながよそよそしさが面白く感じられたが、だんだん飽きてくる。祖父母の事件のくだりはミステリー要素があるものの全く興味をもてず…。結局、妻は浮気を祖母の美しさの遺伝子せいにした言い訳を延々と手紙に記しているという白々しさ。全く共感できず…残念。2015/04/22

calaf

24
こんなに長い手紙を書く人、いるのかなぁ???っていうか、昔の人は相当長い文章を手書きで書いていたのですよねぇ...このくらいは当たり前だったとか? (^_^;;; それにしても、久々にヒット作でした。確実に、今年のベストテンには入りそう...2013/09/01

B-Beat

11
◎「奪取」が面白くさて次はどの作品をと気に留めていた中でふと手にした図書館本。題名のとおり往復書簡形式で語られる作品で最初新鮮だったが少しばかり物足りなさが残る読後感。最近読んだばかりの熊谷達也作品「邂逅の森」とつい比較しながら読んでしまったのがその原因かと自己分析。両作品に共通する体を売る仕事をせざる得なかった女性のその後の生き方というか生き様。この作品の女性にはどうも納得できるものがなくしたがってその後の展開にも説得力が自然消失という感じ。 2013/02/02

アンベラー

10
祖父母の過去と現代の自分たちの境遇を重ね合わせ手紙で言葉をかわすその時間情景が時を超える 美しいという事がこの事件のネックなのか 事件が起こり夫はどう受け止めればいいのか過去の祖父の生き方に共感する山上夫婦って何ん何でしょうかね2022/11/09

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