Honkaku mystery masters
モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 546p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163239705
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

大阪のしがない短大で日本近代文学を講じる桑潟幸一助教授(通称・桑幸)のもとに、とある童話作家の遺稿がもちこまれた。桑幸がこれを発表するや意想外の反響を得るのだが、喜びも束の間、遺稿は盗まれ、編集者は首なし死体で発見されて…絢爛たる謎、探究の恍惚、日本近代文学の輝ける未来。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おたま

37
一応「本格ミステリ・マスターズ」の一作ということで、本格ミステリーなんだと思う。桑潟幸一(通称「桑幸」)は、ある女子短大で日本近代文学史を教える助教授。桑幸はひょんなことから溝口俊平というマイナーな作家について調べることになる。雑誌「言霊」に論評を載せたことから、編集者の猿渡と知り合いに。しかし、猿渡が失踪し、後に頭部だけが久貝島で発見される。その事件を知った北川アキと諸橋倫敦の元夫婦刑事(といっても素人探偵)が事件の真相を解明するべく奔走し始める。2022/07/23

ちはや@灯れ松明の火

36
ミステリーには二通りの人種が存在する。否応なく巻き込まれる者と、好んで自ら首を突っ込む者と。幸運の女神が手土産に携えたパンドラの箱を開けてしまった、不遇でダサイリッシュな生活を送る短大助教授・桑幸は前者。頭部切断死体、早世した無名作家遺稿、謎めいた古いコイン、繰り返すホラーな悪夢に侵食されるしょぼい日常。片や後者は歌手と編集者のにわか探偵コンビ・元夫婦刑事。北海道から瀬戸内の小島まで飛び回る暇人な彼等が拾い集めていく因縁のピース、組み合わせて浮かび上がる真実の先に桑幸の明るい未来はあるのだろうか。 2011/07/21

ロッキーのパパ

16
シューマンの指で硬い文体で幻想的な雰囲気とは変わり、ユーモアあふれる文章なのに驚いた。特に、元夫婦の刑事役コンビのパートなんては地の文だけでもニヤリとしてしまう。溝口俊平の作品、殺人事件、アトランティスのコインなどミステリーらしく謎は満載だけど、謎解きよりも文章を読む楽しさの方が勝っていた。桑幸はああいう風に流れ着いてしまったけど、続編はどんな感じになるか気になる。早く貸し出し順が来ないかな。2011/11/16

あいら

11
クワコーシリーズ最新刊を読む前に、再読。 非常に疲れた(^^;2019/04/18

ophiuchi

11
最近出た「准教授」の方を先に読んだ(こちらよりギャグが多くユーモアミステリ的)。これが「本格ミステリ」と言えるかどうかは異論もありそうだが、文学評論あり、伝奇的要素ありと盛り沢山な内容で楽しめました。2011/11/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/458916
  • ご注意事項