猛スピードで母は

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  • サイズ B6判/ページ数 160p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163206509
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「私、結婚するかもしれないから」外国帰りの男とのてんまつは…?第126回芥川賞受賞作。文学界新人賞受賞作を併録。

著者等紹介

長嶋有[ナガシマユウ]
1972年埼玉県生まれ。東洋大学2部文学部国文学科卒業。会社勤務を経て、「サイドカーに犬」で第92回文学界新人賞を受賞。同作は第125回芥川賞候補作となり、高く評価された。続いて発表した「猛スピードで母は」は第126回芥川賞受賞作となった
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パフちゃん@かのん変更

97
芥川賞受賞。芥川賞は難解でつまらないものが多いと思っていたが、これは読みやすく面白かった。多分小学生の視点で書かれているからだろう。『サイドカーに犬』は4年生の女の子。『猛スピードで母は』は5年生の男の子。『サイドカー・・』ではダメダメな父親に惚れている洋子さんがカッコいいし、『猛スピード・・・』では母親がカッコいい。でもこの表紙のイラストはちょっとイメージ違うんですけど。作者は女性だと思っていたら男性でした。2015/06/17

takaC

85
こども視点から見て書かれた大人の生活(というより生態)を、大人(の読者)が読んで、文章には書かれていないサイドストーリーまでを連想して、恥じたり、慙じたり、愧じたりするお話。それの程度が程好いから、芥川賞候補になったり受賞したりなんだろうね。2012/03/08

かのこ

57
芥川賞受賞作「猛スピードで母は」と「サイドカーに犬」収録。 前回読んだ長嶋有さん作品「佐渡の三人」と共通する雰囲気もあれば、また違った印象も受けた本。少し心がざわざわする、子供時代の一時期を切り取った二作品。 私が女だからかもしれないけど、どちらかというと「サイドカー」の方が好き。父と母と洋子さんと諸々と…少し冷えたひとみで語られる小学校四年生の夏休み。最後の一行で、物語の傍観者だったはずの私もなぜかそわそわざわざわさせられた。2017/06/25

シラン

51
簡単に言えばクレイジーな母を持った少年の話 二つの話が入ってるんだけどどっちも似たようなところがあって面白い。 大人に振り回されるけど、どこか上からものをみてるような感覚。 なんだけど、抵抗するという概念がないのか従順な少年少女。 そもそも大人に歯向かうなんて概念がないってのは分かる気がして面白かったです2016/06/28

青木 蓮友

49
初、長嶋有。なんというかお話というより脚本めいてるのかなー、場面それぞれ空気感濃厚でそれはそれで楽しめた。常時お芝居が目の前で繰りひろげられていた感触だ。「サイドカーに犬」の洋子さんと父との雰囲気がエロいというよりはセクシーな印象、とてもよかった。薫もかわいくて、かわいがる洋子もかわいくて、弟も父に似ちゃってていい味だし、妙にツボに入ってしまった。最後の「そろそろ」の描写も気がきいていて好き。「猛スピードで母は」はあんまりピンとこなかったかも。慎くんの視線はいつだって母に釘付け、そこに一番ぐっときた。2016/07/18

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