内容説明
あんたら、ふた言目には「いい映画」って言うけどさ。俺は映画の奴隷じゃねえよ。『柔らかな頬』から二年。「狂乱」を求めて、光を発し続ける男女を鮮烈に描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
92
映画界の裏を見たようでした。新人映画監督、人気俳優、元アイドルの女優の3人が織りなす心理ドラマに引き込まれました。ドロドロしていて自己中心的さが見え隠れしますが、それぞれの視点が丁寧に描かれているせいか、嫌味に感じないのが不思議です。映画を作ることの厳しさは恐ろしいですけれども。それだけに憂き目を見ることもあるわけで。映画製作か心理描写か、どちらからも読ませますが、読む人によっては疲れるだろうなという印象です。2017/07/19
るい
25
ひたすらに「人間の欲望と業」が蠢いているのみ。「ポートレート24」の終わりが気になっていたのにそこはスルー。成長の過程もスルー。 え?何の話なの?わたしは一体何を読んでたの?とため息が出た。2019/11/28
ブルームーン
17
あらすじを知り、興味が湧いて読んだけど、正直つまらなかった。ドロドロしそうでしないし。映画撮影などでスポンサーの事情や、監督と俳優の意見のすれ違いなど実際あるのだろうとは思うけど、もう一味足りず・・・。2013/12/08
かりん
8
読みにくい文体ではないが、読むのに時間がかかった。映画製作の裏側は面白く思うが、登場人物全員が自己中で嫌になる。期待が大きかっただけに不完全燃焼で物足りなさが残る。2014/06/07
星落秋風五丈原
7
映画撮影のために集まった監督、カメラマン、プロデューサー、俳優。一番光り輝くのは誰?女性プロデューサー玉置優子は全財産を投げうって一つの映画を世に送り出そうとしていた。それが『ポートレート24』。何が何でもこの作品をヒットさせたい。そんな優子の思惑をあざ笑うかのように撮影現場は日毎に険悪ムードになり、そして最悪の事態が起こる。直木賞受賞後長編第1作。2001/04/11