出版社内容情報
明治の文豪、将棋指し、映画評論家、筆者自身……。じっくり眺めると、おぼろげに見えるものがある。短文の名手が贈る珠玉の24篇
内容説明
明治の文士、用心棒、新聞人、相撲取り、そして友や肉親たち…。波瀾にとんだ、あるいは平々凡々たるそれぞれの「生」を、彼らは何をよりどころに生きたのか。
目次
「遠い、遠い所」に注がれるべき視線
石川家の家計簿
洲之内コレクション
米櫃と用心棒
手当月額如何?
「唯格論」ギルドの天才たち
ある映画評論家の死にかた
インタビュー
家を壊す
わたしはなぜ早起きになったか
高い竿
昭和33年1月の不機嫌
橋からの眺め
中国の練歯磨きで歯を磨く
この世のものとは思えない
日露戦後の「坊っちゃん」
ペシミストのロシア旅行
「ただの人」の人生
俘虜たちの合唱