出版社内容情報
永い監督生活の引退の日、ふと見上げた月に向かって祈った鐵次郎の願いとは。表題作以下七篇、野球を通じて描くさまざまな人生風景
内容説明
野球を通して語られる人生の機微、人々とのふれあいは愛しく衰しい。伊集院静が描く珠玉の短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっきー
16
⭐3 初伊集院、昭和の雰囲気があり、NHKの人情話ドラマを観ている気分になる直木賞短篇集だった2023/12/04
雲國斎
11
直木賞を受賞した伊集院さんの短編集を14年ぶりに再読。すべて野球にまつわる8編。しみじみとした情感が味わえる良い話ばかり。この小説集を初めて読んだころは、氏が立教の野球部でプロを目ざしていたことや、ミスターともつながりがあったことなどぜんぜん知らなかった。すばらしい作品をありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。2023/12/19
伊瀬有佐
5
【図書館借本】お勧めされた本。野球をテーマにした短編集。2011/10/01
読書の鬼-ヤンマ
2
1992年7月30日第二刷、図書館本。伊集院静氏、23年11月24日逝去、”直木賞作家”。氏の初読本が直木賞の本書。全篇、野球が関わる。悲喜こもごも、慈しみと愛、身内に他人に。親と子、夫と妻、監督と選手、男と女の七篇。①切子皿:父母そして息子。都市対抗野球のスター選手の父、母は父の大ファンで追いかけ結婚。息子正一、女と暮らす父のアパートで父を殴り蹴るの暴行の過去。20年ぶりの再会、憎しみは過去の彼方へ。②受け月:監督と選手。鉄拳制裁する老監督鐵次郎。彼の信条は「祈るな、頼るな」。その鐵次郎が"受け月"に。2023/12/07
雲國斎
2
直木賞受賞の短編集。いい感じ!1999/11/20