出版社内容情報
グーグルに象徴されるデジタル世界の基礎は、原爆を創ったのと同じ天才たちによって創られていた! コンピュータの仕組みと理論の両方への関心を満足させる、決定版「デジタル世界」創世記。
内容説明
高等研究所などに収められた詳細な文献や写真資料、豊富なインタビュー取材をもとに、大戦後の混乱でこれまで必ずしも明らかでなかった歴史事情や、知られざる人々の肖像をちりばめて綴る、決定版コンピュータ「創世記」。
目次
一九五三年
オルデン・ファーム
ヴェブレンのサークル
ノイマン・ヤーノシュ
MANIAC
フルド219
6J6
V40
低気圧の発生
モンテカルロ〔ほか〕
著者等紹介
ダイソン,ジョージ[ダイソン,ジョージ][Dyson,George]
アメリカの科学史家
吉田三知世[ヨシダミチヨ]
京都大学理学部物理系卒業。英日・日英の翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
23
1と0。”チューリング”が源泉。物理、生物、数理など多様な世界でIvolve・・・。冷戦の齎した技術革命!競争、戦争・・・の数少ない利点。生かすも殺すも活かし方次第。ノイマン氏のみならず、バリチェリの数値生命体も歴史の1ページをもれなく飾る。(単なるデジタル・フリークではなく)様々な学術観点が多次元で重なり合い醸し出す変革。これが本著の醍醐味。デジタル革命者達の証言と写真が振り返る「創世記」。CS学士時代に読んでみたかった一冊。これも息子に贈呈。2014/08/11
えも
20
コンピュータ黎明期の出来事を丹念に綴った科学史。タイトルこそ「チューリング」で、本人もウィナーもゲーデルも役者はみんな出てくるけど、舞台の大半はプリンストン高等研究所で、主役は天才数学者フォン・ノイマン!■何しろ著者はフリーマン・ダイソンの息子なので、幼少期にあの「天才達の楽園」に住んでたんですね。だから記述がリアルでたまりません。憧れのプリンストンの雰囲気が伝わってきます■そしてフォン・ノイマン!やっぱり天才性の在り方としては、科学者で一番好きだな■一週間かけ、じっくり堪能させていただきました♪2014/03/15
若布酒まちゃひこ/びんた
14
ひとの数がすごい。そのなかでもノイマンの存在感がすごい。2015/03/16
KAZOO
13
物語として読むとかではなく、資料的価値のほうが大きいのかなあという感じです。人名も多く主要な登場人物だけでも10ページにわたる解説があります。さすがに私も読むのに骨が折れました。写真も最初と中間くらいにかなり多く挿入されています。コンピュータの歴史的な資料としての価値は大きい(専門家にとっても)と思いますが、読み物としては一度読んだだけでは私の理解を超えていました。ただある程度のコンピュータの歴史についてはありましたので最後まで読めたと感じています。2013/08/27
naotan
8
表題はチューリングだけど、メインはフォン・ノイマンを中心とした技術者たちのお話。コンピュータは、冷戦時代の核開発競争とともに誕生し、発展してきたんだなあ。17章のSF的な展開にはちょっとゾクゾクした。2013/12/27