神父と頭蓋骨―北京原人を発見した「異端者」と進化論の発展

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神父と頭蓋骨―北京原人を発見した「異端者」と進化論の発展

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  • サイズ A5判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152091390
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0040

出版社内容情報

北京原人の発見に古生物学者として関わったテイヤール・ド・シャルダン神父。神と科学の狭間で苦悩し、バチカンからは危険視された波瀾の生涯を通じ、人類学の発展を描く傑作評伝。解説=佐野眞一

内容説明

一流の古生物学者、地質学者にして、敬虔なイエズス会士であったピエール・テイヤール・ド・シャルダン神父(1881‐1955)は、科学と信仰を融合させた独自の理論で知られる。そこには若き日に経験した第一次大戦の、毒ガス漂う苛烈な戦場の記憶も陰翳を添えた。しかし、その先鋭性ゆえに教会からは異端視され、テイヤールはパリから異郷中国へと「流刑」に処される。図らずもその中国で、彼は周口店における北京原人の発見に立ち会い、「ミッシング・リンク」の研究に重要な貢献を果たすことになった。戦時の混乱のさなかに消え去り、日本軍の関与も囁かれるこの原人骨は、今日なお捜索が続く。

目次

晩餐会
進化のプレリュード
ダーウィンの飛躍的前進
石器と洞窟芸術
ジャワ原人
テイヤール
内モンゴルでの発見
アウストラロピテクスとスコープス裁判
流刑
北京原人の発見
テイヤール、ルシール、スワンと出会う
黄の遠征とモンゴルの王女
ルシール、スワン、北京原人を復元する
北京原人、姿を消す
ローマ
余波
化石の発見はつづく
北京原人はどうなったのか?

著者等紹介

アクゼル,アミール・D.[アクゼル,アミールD.][Aczel,Amir D.]
統計学者にして、世界的に評価の高い科学ノンフィクション作家。カリフォルニア大学バークレー校にて数学を専攻し、オレゴン大学で統計学の博士号を取得。各地の大学で数学や科学史を教えるかたわら、数理科学や科学者の伝記を織り交ぜたノンフィクション作品を精力的に執筆している

林大[ハヤシマサル]
1967年、千葉県生まれ。東京大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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やいっち

91
「一流の古生物学者、地質学者にして、敬虔なイエズス会士であったピエール・テイヤール・ド・シャルダン神父(1881‐1955)」の伝記。さすが、科学ノンフィクション作家であるアミール・D.アクゼルならではの、傑作。これまでアミール・D.アクゼルの本を何冊も読んできたが、外れはなかったが、本書はその中でも傑出していると思う。面白い。ピエール・テイヤール・ド・シャルダンの本を読み直す気にさせてくれた。…というより [坂野 徹著「縄文人と弥生人-「日本人の起源」論争」にて言及。(2023・1・20) ]2011/02/02

エディン

11
イエズス会神父テイヤールが、ダーウィンの進化論の科学性を指示し、人間の起源を追い求め、北京原人を発見していく。当時進化論を認めていなかったカトリック教会に属しているがために、アフリカ、中国、アメリカなど転々とし、論文を出版することさえ認められない中、自分の信念を貫いた意志の強さに惹かれる。理知的で、信仰心が厚く、行動的なテイヤールに、多くの人が魅了されている。特にルシールとの書簡のやりとりは、面白い。信仰と科学の領域の違いが現在のように考えられるようになったのは、ごく最近のことであるというのに驚いた。2015/01/22

海星梨

8
ガリレオが天文学で非難されたように、古人類学でも同様の人物がいた。それもなんとイエズス会の神父なんである。中国に島流し、しかし彼を止めることはできず北京原人発見に関与し、学者として地位を固める彼にイエズス会もバチカンもほとほと困る。北京原人発見の国際チームは先進的ですごい。キリスト教という一大権威が、科学発展初期、保守的に権威を守るためにどういう行動にでたかという記録でもある。そして、ww1に従軍、中国では日本侵攻に合う。日本人が探した北京原人は、保護のため米へ送られる途中で行方不明に、というミステリも。2021/11/03

noko

6
宗教と科学は、いつの時代も矛盾するものだと私は思っていた。しかし、テイヤールドシャルダン神父はそう思っていなかったみたい。熱心なイエズス会士でありながら、古生物学の権威になった。でもイエズス会は彼を異端とし、圧力をかけ中国に流刑する。しかしその流刑の地で、猿と人のミッシングリンクである、北京原人を仲間と発見する。彼は宇宙にあるもの全てが絶え間なく流転し、神の意思に従い、常に進化していると考えた。晩年になってもイエズス会からの対応は変わらず、米国に送られたり苦労するが、自分の信念を貫いていて素晴らしい人だ。2019/12/08

あくび虫

5
ほとんど小説。それもかなりドラマティックな小説です。興味深くて、こんな人間が実在したのかと驚きましたが、何より驚嘆するのはこの本がノンフィクションだということ。専門的な記述もありますが、十二分に分かりやすくてノンストレス。なかんずくちょっとした近代史でもあり、いろんな方面から面白いです。――「世界を救うために、キリストを聖職者たちから救うべき時がきた」という言葉は、ここ数年出会った中でもピカイチのパワーワード。2019/08/21

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