宇宙を復号(デコード)する―量子情報理論が解読する、宇宙という驚くべき暗号

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152088598
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C0042

内容説明

シュレディンガーの猫からマクスウェルの悪魔まで、あらゆる謎を解く情報理論とは?物理学は、いや、すべての科学は情報科学なのだろうか…驚いたあとには感心しきりのポピュラー・サイエンス。

目次

第1章 冗長性
第2章 悪魔
第3章 情報
第4章 生命
第5章 光より速く
第6章 パラドクス
第7章 量子情報
第8章 衝突
第9章 コスモス
付録A 対数
付録B エントロピーと情報

著者等紹介

サイフェ,チャールズ[サイフェ,チャールズ][Seife,Charles]
サイエンス・ライター。イェール大学で数学の博士号を取得。『サイエンス』『サイエンティフィック・アメリカン』『エコノミスト』の各誌に寄稿。1997年から2000年にかけて『ニュー・サイエンティスト』誌記者をつとめた。著書に『Alpha&Omega』(PEN/マーサ・アルブランド賞受賞)などがある

林大[ハヤシマサル]
1967年、千葉県生まれ。東京大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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roughfractus02

5
情報理論には一定の運動量以上の水分子を分けてお湯と水を混ぜないエントロピーの難問マクスウェルの魔物が、量子情報理論には量子力学的重ね合わせの難問シュレーディンガーの猫が控えている。前者をC・ベネットが情報理論から魔物自体が温度差を作り出すとして解決した例から、著者は熱力学を情報理論の一部門とし、観察者なしの収縮の可能性を取り出してシュレーディンガー問題も情報理論に組み入れる。本書はさらに、以上2つの難問を情報理論で捉えた上で多世界解釈を導入し、EPRパラドクスの解明を企てる。情報宇宙を旅する壮大な一冊だ。2018/10/24

しんかい32

2
どうやら世界は数学でできているらしい。理系の友人によれば、波動関数をいじくってると理屈抜きでそういう感覚に襲われるという。その片鱗でも味わいたくて手に取ったが、正解だった。聞きかじっただけの話題(マックスウェルの悪魔、量子コンピューター、エントロピー…)が、情報をキーワードにわかりやすく整理されていく。ただ物理学を知ってる人にはいまさらな内容かもしれないし、文系まっしぐらの人がいきなり読むには、相対性理論の説明なんかがおざなりかも。自分にちょうど合っていた感じ。2010/05/04

ニッポニテス的遍歴

1
☆=5/5 量子/統計物理(熱力学)/情報理論の間の密接な関係についての、ごまかしのない解説。 内容は多岐に渡るが、特にデコヒーレントによる(量子的な)重ね合わせの消失=情報散逸はエントロピー増大則よりも一層根底的に「時間の不可逆性」と関わっているという仮説が刺激的だった。  情報理論は多宇宙や波動関数、巨視的対象の振る舞いの関係性を包括的に説明できる理論として色んな学者から有望視されているようだ。2020/11/04

stch

1
情報の話から量子の話に至るまでを広く浅くといった感じ。自身の話など冗長に感じられ、また、内容も薄めに感じた。2008/05/20

えふぇくたー

0
情報理論の少し古い本読んでいて、その本では判断保留だった情報理論的エントロピーと熱力学的エントロピーの関係が今どういう理解されてんだろうとつぶやいた途端にroughfractus02さんがこの本を紹介されてたので読んでみた。サイフェの考えでは物理的エントロピーは完全に情報理論的エントロピーの一部として解釈される。極大と極小の物理学を繋ぐのは情報であり、デコヒーレンス。なるほどおもろい。情報理論もう少しちゃんとお勉強するかな。 2018/10/28

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